月別アーカイブ: 2015年9月

ニシワキタダシ「えBOOK」

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ニシワキタダシ「えBOOK」(大福書林)¥2200+税

イラストレーター・ニシワキタダシが展覧会の原画をもとにこれまで作ってきたポストカード44作を集め、自身による解説(謎のキャラやシチュエーションについてや絵の誕生秘話etc.)、綴じ込みのネタ帳的な「ラフBOOK」を収録。

シンプルな絵の背景となる物語や作者の想いと、絵から自分が受けた印象を比べつつ絵を見るのは、絵を通して作家と対話をするような感じ?
綴じ込みのラフBOOKは、2色刷りで、青色で元のノートがコピーされていて、オレンジでアーティストによる書き込みが書かれています。作品が作られる過程がわかって、印刷作品に興味がある人には嬉しいメイキングものです。

パイ インターナショナルで『かんさい絵ことば辞典』『いいビルの本』『ねこと国芳』などを編集してきた編集者・瀧亮子さんが2015年に独立創業した新しい出版社・大福書林の編集・発行です。

B5判変型ソフトカバー96pages 5色印刷

えBOOK

えBOOK

えBOOK

ナガオカケンメイ&D&DEPARTEMENT PROJECT「47 麺 MARKET」

47麺 MARKET

ナガオカケンメイ D&DEPARTEMENT PROJECT「47麺 MARKET」¥1000+税

毎号ごとに一つの県を紹介し、日本のローカルを掘り下げる雑誌d design travelを発行する
デザイナーのナガオカケンメイさんのD&DEPARTEMENTによる企画展『47 麺 MARKET – 47都道府県のローカルな麺から、日本の食の個性を見る』の公式ブック。

「おざんざ」「みみ」「やせうま」「太平燕(タイピーエン)」「へぎそば」‥‥、47都道府県には「その土地らしい」麺があります。伝統食から地元で定番の即席麺まで、その土地で長く愛されてきた麺から見える、日本の「食」の個性をご紹介します。

いわゆる乾麺、袋麺が中心で、麺のジャケ写とあわせて、麺の発祥や由来、おいしい食べ方一口メモ、商品データが集められています。麺好きには嬉しい、また、お手頃お土産のガイドにももってこいの一冊です。麺の写真を大きく使っているので、原寸に近くて、売り場を眺めているような存在感があります。

麺の選定基準:
・その土地でつくられている麺、またはその土地の材料を使ってつくられている麺。
・その土地の方々にとって身近で、よく知られている麺。
・D&DEPARTMENT PROJECTが出会った、地域発展に貢献されている方々より推薦をいただいた麺。

構成:
・都道府県ごとに1種ずつ、その県を代表する麺を紹介。
・麺が生まれた背景や、ご当地おすすめの食べ方、麺を取り巻くエピソードを写真入りで解説。
・地元の麺を通して、地域を盛り上げるキーパーソンとナガオカケンメイの対談。
ゲスト1 丸川竜也氏(三重:デザイナー、オリジナル商品の開発・販売)
ゲスト2 北室淳子氏(徳島:製麺会社 取締役)

A5変型(148mm×195mm) 128pages

呪みちる初期傑作選Ⅱ「火星高校の夜」発売記念サイン会

火星高校の夜

「人造人間の怪」に続く呪みちる初期傑作選の第2弾!「火星高校の夜」(9月25日発売予定)のリリースを記念して、タコシェにてサイン会を行います。

【収録作品】単行本初収録4本を含む8本の初期作品を収録。
「呪いのグレートハンティング」
「地獄の色」
「顔のないデッサン」
「夜空に消える」
「火星高校の夜」
「怪談乳房榎茸」
「暗黒深海」
「ジグ・ザグ・ボックス」

A5判224pages

最強に美しい、天才。
全世界でここだけにしかない唯一無二の世界観に、
全人類一度は触れるべき。
—— の子 (神聖かまってちゃん)

当店にて、同タイトルをお求めの方に整理券をお渡しします。
通販でも整理券つきでお送りいたします。ご予約承り中

パキート・ボリノとLe Dernier Cri、およびアーティストStu MeadとReinhard Scheibnerへの支援の呼びかけ

stu-petition

タコシェと関わり深いアーティストたちがひとつの展示をめぐって活動の危機にあります。

90年代から、タコシェにシルクスクリーンの刺激的なグラフィックブックを届けくれる、フランスはマルセイユの出版芸術集団Le Dernier Criの主宰者パキート・ボリノ。昨年の南フランスでのHeta-Uma/Mangaro展では共同キューレーションをつとめ、50人近い日本の作家と作品を現地で紹介してくれました。

もう一人は、2012年にタコシェで個展を開いてくれた、在独アメリカ人アーティストStu Meadです。

fentasia cards

7月から8月27日まで、La fricheというマルセイユの複合芸術施設内のLe Dernier Criのアトリエで、Stu MeadとReinhard Scheibnerの在独アーティストの二人展が開催されました。これはいつも行っているアトリエ展示で、Le Dernier Cri(LDC)はすでに何冊かのStuの本を出し、ここで作品展示もしており、アトリエは何ごともなく500人ほどの来客を迎えていたようですが、一方で、作品がエログロであるとの理由から(特に幼児性愛が問題され)、18禁などの対応はとったものの、電話やメールでパキートやLDC、会場となるla friche、マルセイユ市の文化芸術関係の部署に、不特定の脅迫が執拗に繰り返され、ネット上にパキート(および関係者)の個人情報まで晒されました。

fentasia_catalogue
(2012年のStu Meadの展示の際に、Le Dernier Criが作ったカタログ)

8月末には、地方選を控える極右政党国民戦線(FN)のネガティブキャンペーンの材料になり、PACA(プロヴァンス=アルプ=コート・ダジュール地域圏)の助成を受けたla fricheが幼児性愛ポルノを公開しているといった非難がSNS上で展開され、アトリエ閉鎖を求める抗議も起こり、極右に近いキリスト教集団まで加勢。

8月28日のla friche内の新施設Art-O-Ramaの開館式を考慮して、展示は27日に繰り上げ終了しましたが、開館式に際してウルトラカトリックが(すでに終った)展示の打ち切りを叫ぶ事態に。作家たちのフランスでの活動禁止を求める署名も進行中で、これに対して表現の自由に基づくパキート・ボリノとLDCならびにStu MeadとReinhard Scheibnerを支持する署名もはじまりました。

La fricheは争いを避けながらも、表現の自由を守りLDCを支持するスタンス、脅迫と炎上の渦中のパキートは、「年頭にシャルリ・エブドが攻撃され、自分までもが20年間やってきたことを今さら非難され、中世に戻ったみたい」と困惑しながら、なおアトリエで印刷を続けています。

ーー以下、署名のためのサイトと参考記事のアドレスです
Un Dernier Cri contre la censure
表現の自由に基づき、パキートおよびLDC、Stu MeadとReinhard Scheibnerを支持する署名はこちらです。仏文に続いて全文の英訳があります。(le dernier criにかけて検閲への叫びのタイトル)ご賛同いただけましたら、署名をお願いします。

【参考記事】
9月4日のル・モンド
この概要の英語版
9月3日のLa Provence.com
9月1日のles inRocks

スチャダラパー「余談25」

余談25

スチャダラパー編集「余談25」¥1111+税

スチャダラパーが編集人をつとめる完全自腹インディーズ雑誌。
通算6号目は、スチャダラパーのCDデビュー25周年を記念しての「余談スピンオフ」的企画の一冊。3人の25年を語った、いうなれば25年分の「余談」です。
 時代を振り返りつつ、業界や世相を見回して、不惑ロードに踏み込んだスチャダラの足跡をたどるというか、スチャダラを通して振り返る25年というか。
「平成の歴史とはすなわちスチャダラパーの歴史なり」。ということで、タイトルもずばり「平成」。ページ数は112ページ、文字数はザッと10万字超。ちょっとした小説よりも文字数多いので、覚悟して読んでください!

目次
I 1989
スチャダラパー夜明ケ前。
II 1990
メジャフォからデビューしちゃいました。
III 1991-1993
遊びの延長からブギー・バックへ。
IV 1994-1996
異常な盛り上がり((C)デッツ松田)期突入。
V 1997-1999
3食食えてるミラクルアラサー時代。
VI 2000-2005
でもやるんだよ((C)根本敬)のゼロ時代。
VII 2006-2009
空前のバンドブーム到来
VIII 2010-2015
地球はもう一つ必要です。

A5判112pages