月別アーカイブ: 2010年11月

小明カレンダー 2011

小明カレンダー 2011 ¥2100

アイドルにしてライター、アイドルなのにライター兼業という独自のニッチなポジションから、大きく踏み出し(はみ出し?)、“小明”という存在を印象づけた2010年の活躍。入江たか子の化け猫ぶり(例えば古い!)もびっくりの、原型をとどめないゾンビメイクで映画秘宝10月号のグラビアに登場し、ガチで飛躍をととげた小明さん。何か針が振り切れたような、そんな凄さでした。

でも、このカレンダーでは、再びアイドルの基本に戻って、可憐な姿やセクシーショットを披露してくれています。2011年に、あなたのそばにいつでも小明さんを。今後もチャレンジを続ける小明さんを応援したいと思います。

EVERY DAY IS SPECIAL 2011

EVERY DAY IS SPECIAL 2011(ユトレヒト) ¥1260

365日、必ず世界のどこかの祝日が書かれていて、毎日が祝日になるというこの上なくハッピーなカレンダー「Every Day is Special」。 (画像をクリックすると拡大します)
単に日付を確認するため、あるいは週末を待ちわびるために見るのではなく、今日はどんな国のどんな祝日かなと見るようになれば、カレンダーを見ることが、毎日がもっと楽しくなるはず。そして、祝日にはそれぞれに祝う経緯があり、国と祝日名からその理由を想像するのも楽しいもの。
このカレンダーの制作は3年前からスタート。世界中の祝日を探しても全部の日が埋まらず、2年を見送ったとか。ついに制作3年目にして登場した「Every Day is Special」2011年度版です。
カレンダー はA3サイズ。上部には切り取り用のミシン目と、壁掛け用の穴があいています。上質な用紙に2色刷のシンプルなデザイン。余白も多く実用的です。
パラパラめくると印刷された色の軌跡が手の上に小さな虹となってあらわれる「Rainbow in your hand」を作った川村真司作品。
297×420 12枚綴り 二色刷り

赤い牙 08

赤い牙 08 ¥1500

2002年に結成された漫画家集団。構成員は流動的で、同人誌を通して活動資金を得ている。今回のお題は「擬人化」。

参加作家は表紙イラスト/ ヤマザキマリ&沙村広明 デザイン/メチクロ
漫画執筆陣/ 安倍吉俊  上野顕太郎  小田扉  オノ・ナツメ  カサハラタクゾー  カサハラテツロー  さそうあきら  鈴菌カリオ  清田聡  古屋兎丸  槇小夜伽  松田洋子  真鍋昌平  三宅乱丈  安田弘之 ヤマザキマリ

コンテンツは—-

表紙イラスト/ヤマザキマリ:擬人化のテーマにあわせた半獣神アヌジスの彫刻(バチカン美術館所蔵)のデッサン。

●三宅乱丈「黒の王子」:イケメン王子と彼を守る僕たる少年たち、その正体は…?
●上野顕太郎「異色な移植」:赤い牙のメンバー11人から、それぞれ吹き出し入りのセリフをもらい、それらを折り込んで創作した、内臓たちの立場から描く移植物語
●安田弘之「コハダさん」:異色のグルメ漫画。回転寿司出身のコハダさんが見つめる空回りする人間の姿は? まろやかで酢っぱい微笑みに満ちた作品。
●カサハラテツロー「あたらしいのりもの」:かえるくんががまくんを乗せた新しいのりものは?
●さそうあきら 「Life Flower Blooming」:匂い零れるような美し過ぎるウ◯◯の誕生、そしてその週末と再生…、を描いた感動巨編。
●ヤマザキマリ「わたくしの憎々しき相棒」:創作の裏側、ベストセラー作家の懊悩の無限地獄を描いた短編。
●ユカリンコフ
●鈴菌カリオ「わんわん物語」:ソバカスでめがねっ娘で「私なんか誰にも愛されない・・・」って思い込んでたナオミの前に現れた美少年とは!
●古屋兎丸「東京天空娘」:女子高生を愛する兎丸が、めがねっ娘、シャラポワっ娘、みつあみっ娘の三人娘で2010の東京を描く。
●カサハラタクゾー「きらめきBAR」:BARで働く三人三様の女性の正体は?
●オノ・ナツメ「やわらかい肉」:クールなガールズトーク、でもそれは複雑なオーケストラ、多重人格構造だったりして。
●真鍋昌平「これから来る未来」:ダルな感じの会話劇の中に、針のようにチクチク刺さるセリフ、身もふたもない指摘が…端正に描かれています。
●山田参助 「コンドーム マニア」「オカモトさん」:様々な形にをしたオカモトさんたちのお仕事話。
●安倍吉俊:路傍の石ならぬ○○○たちの大作戦。
●小田扉「さけべ!! 叫べ子」:実はお題に全く関係ないスポコン物。娘の叫べ子の可憐さと、父親 五郎の深い愛に心打たれる親子鷹漫画。
●ヤマザキマリ「習性」:満員電車のような超過密空間…って?
●松田洋子「人間てええな」:口に入るものすべてを擬人化したとしたら…
●槇小夜伽「モネラ界」:なんでも触って口に入れる幼女、彼女の周りにはどんな誘惑があるのでしょうか?
●清田聡「だいぶピンぼけ」」戦場をくぐり抜けて来たヘビーデューティーなカメラと女の子向けの簡単デジカメの擬人化

裏表紙/沙村広明;リキテックス娘
デザイン:メチクロ

B5判100P(巻頭4Pはカラー)

太田好治”reach”dedicated to nujabes

太田好治”reach”dedicated to nujabes (Mirror) ¥1890

ジャンルを問わない様々な”作品集”を必要最小限の規模と最適サイズで制作し、広く流通させ新たな出会いを生むことを目的として発足した出版レーベル「Mirror」の第一弾。

clammbonやtoeなどのアーティストの写真を撮り続けて来たフォトグラファーの太田好治。2010年2月26日に他界した nujabesは普段メディアに顔を出す事は無かったが、太田は彼との交流を通し写真を撮り続けた。この作品集「”reach”dedicated to nujabes」はその太田がnujabesへ捧げるメッセージ。
メタモルフォーゼや代官山ユニットでのイベント風景、2011年11月11日に発売される追悼アルバム「modal soul classicsII-dedicated to…nujabes」のジャケット写真、由比ヶ浜にあるnujabesのスタジオ、楽曲タイトルにもなった「雲見」の風景など貴重な写真に加え、太田からのメッセージもおさめられている。

A4変型(262×200mm) 32P
写真:太田好治  デザイン:田中義久

辰巳ヨシヒロ「劇画暮らし」

辰巳ヨシヒロ「劇画暮らし」(本の雑誌社)¥2520

「辰巳ヨシヒロ氏の提唱する劇画は、マンガの世界に初めてリアリズムの視点を導入した画期的なものだった。マンガを子供の世界から飛躍させ、現在にいたるまで発展させたのは、辰巳さんの功績であることを忘れてはならないと思う──つげ義春」

1950年代、マンガに革命が起きた。ユーモアやデフォルメを極力排した「マンガ」でない「マンガ」。若く血気盛んな一群の作家たちが、それまでにないリアリティを追求した実験作を次々に発表し始める。荒々しくも斬新なその作品群を、彼らは「劇画」と呼んだ。その後のまんが表現に決定的な影響を与えた劇画の提唱者・辰巳ヨシヒロによるもうひとつの戦後マンガ史。

少年時代の手塚治虫との出会い、大阪での貸本まんが家デビュー、さいとう・たかをや佐藤まさあき、つげ義春らまんが青年たちとの交友、まんが出版社や古本屋経営の顛末、海外での高い評価、進行中の映画『TATSUMI』のこと。
トキワ荘出身作家たちとは違う、オルタナティヴな表現世界を生み出した鬼才が歩んだ劇画道とは? 昭和三十~四十年代を背景にしたまんが青年たちの群像劇であり、戦後マンガ史というべき内容になっています。

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劇画に関しては、同じく辰巳ヨシヒロ「劇画漂流(上)(下)」(青林工藝舎)、松本正彦「劇画バカたち!」(青林工藝舎)などもあわせてどうぞ!