月別アーカイブ: 2010年1月

武富健治責任編集「鈴木先生教科書ガイド1」

suzukisenseiguide

武富健治責任編集「鈴木先生教科書ガイド1」¥600

 緋桜山中学校2年A組の担任で国語教師の鈴木先生と生徒たちの日々の出来事や事件を、先生の内面描写とリアルな描き込み、壮大な学園ドラマとして現在進行中の武富健治『鈴木先生』。
 すでに2009年までに単行本8巻が発行されましたが、そこで、多くの登場人物とそのキャラと関係性を整理するガイドブックが、作者自らの編集で作られました。

 これまでに名前が出てきた全キャラを描きおろしポートレイトつきで解説、主要キャラには数々の逸話も紹介されています。
 巻頭には描下し漫画1Pと、これまでのカラー扉で主な出来事とロゴの変遷を辿る3Pのカラー記事が、巻末には、「初期の鈴木先生」「バタフライナイフ事件の真相」など文章トピックも設けています。
 また、登場人物の名前でもあだ名でも検索できる索引も付されています。
 
 ガイドブックとしてはもちろん、座席表など、作品を構想する上で作家が作りあげた、2年A組の世界を垣間見ることができる、メイキングものの側面も持ち合わせた冊子です。
A5判72P

泉信行 他「フィクション・ハンドブック」

フィクション・ハンドブック

泉信行 他「フィクション・ハンドブック」 ¥1290

 マンガはもちろん、物語やエンタメにも通じる、フィクションを読み解くうえで思考のツールになるような評論を集めたアンソロジー。
 編集人で執筆者のひとりでもある、「漫画をめくる冒険」の泉信行が知人との対話の中で興味をもったポイントを、改めて原稿にしてもらうという形でまとめられた新書版サイズのガイドブック。

 内容は—
chapter 1 視点論
「恋愛劇にみる視点の折り返しと、『うっかり感情移入』:みやも(ブログ:身辺雑感/脳をとろ火で煮詰める日記
「内語と負け役と個人主義」伊藤悠(ブログ:指輪世界の第二日記
「フィクションへの〈入口〉と〈ハシゴ〉」:泉信行

chapter2 感想論
「良い映画と悪い映画と千利休」:泉信行
「あなたの感想・批評がdisられるとき」:泉信行
「「面白さ」におけるアマチュアリズムの優越–ニコニコ動画を例に–」:大工(DikePとは (ダイクピーとは) – ニコニコ大百科
「「媚び」とは」:泉信行
「「王道」とは」:泉信行

chapter3 漫画論
「津田雅美コマ割り研究序説 ver.2」:高柳紫呉(ブログ:紫呉屋本舗
「津田雅美と」ページの輪切り」:泉信行
「「視る」ための手がかりはどこにあるか–マンガにおける「視点」をめぐって」:岩下朋世(個人サイト:IWASHITA Housei

 新書判140P

陽気幽平「恐怖の爪」

KYOUFUNOTUME

陽気幽平「恐怖の爪」¥1575

『とり小僧』『首帰る』に続く伝説の怪奇貸本マンガ家、陽気幽平復刻シリーズ第3弾。(限定333部)

昭和36年 (1961年) に兎月書房より発行された読みきり怪奇漫画シリーズ「妖霊」の第2集にて発表された、氏の最高傑作との呼び声も高い『恐怖の爪』を完全収録、 さらに別冊付録 (座談会、陽気幽平作品リスト) や4色カラー刷で貸本マンガ独特のカラーページの雰囲気を楽しめる「登場人物紹介」までついています。
 初回入荷分には特典としてとり小僧をはじめとする幽平キャラを解説した某ドラゴンブックスっぽい表紙が心憎い小冊子、「化物全書」もついていますので、お早めに!

—本体
【収録内容】
「恐怖の爪」・・・全150頁
作品解説「そこにアイが」・・・3頁
陽気幽平作品「幻影」シリーズ紹介・・・1頁
陽気幽平別名義説のある“轟一平”の正体考察・・・1頁
A5判本文160ページ/特殊コーティングカバー付き

–別冊
【収録内容】
陽気幽平をかたり尽くす大座談大会・・・10頁
陽気幽平作品リスト(掲載誌書影入り)・・・3頁
解説・・・3頁
兎月書房と怪奇漫画(高橋正彦)
地獄花(成瀬正祐)
陽気幽平を思う(辻中雄二郎) 
B5判16ページ別冊

—初回出荷特典B5判8ページ別冊「化物全書」
 この別冊はなくなり次第、終了となります。 初回特典は終了しました。