関根美有「ママール・フ・モモール、なりに」¥600
『コミックH』などに作品を発表してきた関根美有さんの描きおろし手作り製本の長編コミック。
芸術家ママール・フ・モモールを主人公に、芸術を日常とすることを選んだがゆえに、地上から常に10センチ浮いているような、違和感ある日常を生きる男の様子を、シンプルな線画で淡々と描く。
自画像の中の自分を描いた自画像、芸術家でありながらとるに足りない床のシミと区別がつかない存在となったママール、あるいは宇宙に浮遊する偉大な芸術家となるママール……、ママールの空想や妄想のようで、あらゆる芸術家に通底するひたむきさと孤独を象徴したような描写が、グラフィカルに表現されています。ママール・フ・モモールの行動を説明するナレーションも詩的でひとつの芸術家像、スタイルを打ち出しています。
130×173 128P
月別アーカイブ: 2008年12月
日々 14
日々 14 ¥735
表紙は矢尾板克則さん作の漆塗りの磁器プレート。引っ掻いて描かれた抽象的な絵柄は手と器のようにも手と小鳥のようにも見えておもしろい。
特集はテーマのあるお菓子を作る京都・モーネ工房の原敬子さん&干菓子制作のユニット“日菓”さんを訪ねる。もともとグラフィック工芸を行なっていたモーネ工房が、クラフトを作るように、シンプルなデザインでテーマを持った干菓子を作るようになった経緯やその作品を紹介。『日々』のキャラクターのかぼちゃおばさんにちなんで、かぼちゃをテーマにお菓子も作っていただく。
また、新潟県魚沼に江戸時代から続く南雲家の豪壮な茅葺き屋根の屋敷『欅苑』を飛田和緒さんが訪ね、地元の食材を使った素朴な料理を頂き、お惣菜の一部の作り方も教えてもらう。
うつわの履歴書では、木工デザイナーの三谷龍二さんの箸箱を取り上げる。
イタリアの日々ごはんでは、チーズとバターの味付けのシンプルなパスタ『白いタヤリン』のレシピを紹介。
おいしいを作る人は、三浦半島の釜あげしらすを販売するお店『紋四郎丸』のゴッドマザー、堀江多寿子さんに、釜揚げしらすの作り方やこだわりを聞く。
ほかには、私のキャラクタースクラップ帖 久保百合子
思い出の「OSAMU GOODS」/飛田和緒の印象に残った「いただきもの」/桃居・広瀬一郎さんが注目している矢尾板克則さんの工房を訪ねる/日々のお気に入り「ビジュアルブック」/本棚探訪 堀部篤史「モランディのアトリエ」/ギャラリー・イラスト訪問「hal」
B5判40P
PUNKBOI「LIVE AND EVIL TELEPHONE 02」
PUNKBOI「LIVE AND EVIL TELEPHONE 02」 ¥1260
PUNKBOIのライブ映像第二弾!
2005年8月13日 駒沢通り路上にて、PUNKBOIことロマン優光が、レスザンTVが開催したイヴェント「METEO NITE」出演時に、昼の部の恵比寿リキッドルームから夜の部の代官山ユニットへ街にノイズをまき散らしながら観客ともども移動する模様をドキュメント。
シャツの前をはだけ豊満な体を晒しながら、喚いたり、歩道を転げ回り、街を練り歩く異様な光景が…。
ノイズを演奏するというより、自身がご町内のノイズそのもののようです。
45分くらい。DVD-R
参考映像
【CM】PUNKUBOI_2nd DVD-R
ほかにも
ロマン優光「音楽家残酷物語」¥840もございます。
パズラボ帖 No.01
パズラボ帖 No.01 ¥300
雑誌が元気がないと言われる昨今、思いもよらない発見や刺激をもたらしてくれるのは、専門ミニコミ誌だったりします。このパズラボ帖も、日常では決して伺い知ることのできない広くて深いパズルの世界に誘ってくれます!
知恵の輪や組木、秘密箱など、実際に手を動かして解くパズルを世界中から集めた神奈川県厚木市の「パズルで遊べるカフェ」パズラボ。そんなメカニカルパズルの世界は奥深く、店にも常時500以上のパズルがあるうえに、たとえばルービックキューブから派生したパズルだけでもすでに100種以上あるとのこと。
この冊子は、パズルを解くのでなく、そんな広いパズルの世界を実際のパズルを見せつつ紹介するもの。
創刊号の特集はロシアのパズル。
パズラボ店主のおすすめするシンプルで既存のパズルを見事にアレンジしたウィットにとんだロシアのパズルの魅力を探ります。
3人のロシア人パズル作家に取材したり、「マトリョーシカ人形の源流は日本にあり」というロシアでは有名な事柄を検証すべく箱根に向かったり。
ロシアオリジナルのスライドパズルを紹介したり、ロシアのパズルも含めたパズルを扱うお店を訪ねたり、ロシアのパズル本などなどを取りあげています。
写真も豊富で、パズルを通して様々なことが見えてくるのが楽しいですね。
A5判24P
FRICTION「ZONE TRIPPER/FRICTION 1978-2008」
FRICTION「ZONE TRIPPER/FRICTION 1978-2008」 ¥3990
FRICTION結成30周年を記念する、写真集2冊組に初期ライブ音源CDのいセット。
●「Zone Tripper: photographs by RECK」
恵比寿のクラブ「みるく」が刊行していたフリー・ペ-パー「Tokyo Atom」に
1998年3月号から2001年7月まで、毎月1点ずつ、39回にわたり掲載されていた、レックの写真を収録。レックが切り撮った90年代の夜の東京45点。
テキスト「真夜中を拾遺する – 領域越境者の写真について」河添剛
B5判64P
●「FRICTION 1978-2008」
結成前夜〜歴代メンバーとのオン/オフステージ写真〜中村達也との二人編成で再び「FRICTION」として始動〜
2008年の最新映像まで30年の歩みを伝える膨大な写真の数々をレックのプライヴェート・フォトアルバムから編纂・構成。大半が未発表もの。 125点の写真を収録。
B5判120P
●CD「’78 LIVE」
Tracklisting
1. Crazy Dream 2.Female 3. Kagayaki 4. せなかのコード 5.Johnny
6. I Can Tell 7. I Wanna Be Your Dog 8. Pistol 9. Big-S
1978年3月の結成からわずか半年後、最初期の貴重なライヴ音源!
「Female」「Johnny」などスタジオ録音されていてない楽曲、The Stooges の「I Wanna Be Your Dog」のカヴァー、「Crazy Dream」、「Pistol」、「I Can Tell」ほかこの頃にすでに演奏されている代表曲の数々、とにかく凶暴、パワートリオの果てしないエナジー。
「Kagayaki」、「せなかのコード」ではRECKがギターを担当。
裸のラリーズのライヴに招かれ、ゲスト出演した際の音源、レック/ラピス/チコ・ヒゲから成る結成メンバー、最後のライヴ。あらためてチコ・ヒゲのドラムの凄さに圧倒される。
2冊と1枚が箱に入っています。