月別アーカイブ: 2006年9月

とみ新蔵サイン本入荷! 

とみ新蔵『鉄門海上人伝』のサイン本が入荷しました。

●とみ新蔵『鉄門海上人伝』 上下巻ともに2205円
『柳生連也武芸帖』のとみ新蔵が、70年代初頭『週間女性』に連載した大河時代劇ロマン。愛のために人を殺め、逃亡の身となり、厳しい修行僧となった「鉄門海」。
江戸時代の中期、ならず者の人足「鉄」が、天涯孤独でいながら気丈に生きる娘「志乃」と出会い、二人で平凡な幸せを夢見た矢先に、はからずも人を殺めてしまう。お尋ね人となった鉄は僧門に隠れ込んだが、ここで彼の人生を変える出会いが再び訪れ、鉄は自らの幸せをも捨て、僧侶「鉄門海」として他者のために生きる求道者の険しい道を歩むことに…。一方、鉄を求め志乃は女一人で旅に出る…。志乃への想いを断つように行脚の旅に出る鉄門海と追いかける志乃とのミアミスにつぐミアミス。そして、ついに巡り会った志乃に、自らの歩む道を伝え、志乃への欲望を越えた愛の証に、自ら断ち落とした男根を残して立ち去る…。鉄門海の一部を胸に嗚咽しながら、絶望に身を落としてゆく志乃。それでも鉄門海は人々の為に生き、江戸に眼病が流行れば、衛生状態改善のためにゴミ回収に身を粉にして働き、ついには自らの目をも抉りだし、天に捧げて人々の平癒を願う。
 愛するがために男根を切り、目をも抉る、アベサダより狂おしくベティ・ブルーより深い! 墜ちるところまで墜ちた志乃と鉄門海はふたたびまみえ、互いにより輝かしい人生に向かって身を削りながら生きてゆくことに…。はたしてこの男女の運命はいかに……。
 いまなお、いまも即身仏として出羽三山湯殿山註連寺に存在する「鉄門海上人」の人生をとみ先生が描いた傑作、祖説な人生です! 男子も女子も注目!!