ミニコミ」カテゴリーアーカイブ

虹釜太郎「宇宙の無意味さにはっきり気づくメガドン配給者」

虹釜太郎「宇宙の無意味さにはっきり気づくメタドン配給者」¥473

「世界では現在こんな対話が行われている」シリーズ

本日開催のシンポジウム月報集成。シリーズには以下のタイトルがあります。『悲しみに身をよじるテラフォーミング賛成者』、『宇宙の無意味さにはっきり気づくメタドン配給者』、『結局問題を解決できない自称遺伝アルゴリズム専門家』、『もったいつけたレトリックばかりの建築家』、『ランダム碁に打ち興じる進化心理学者』『自分の周囲にイエスマンしかない幾何学者』、『教え子オーケストラ組換えに夢中の全盛期を過ぎた数学者』。

月報では、偶然について考えるシンポジウムや、2000年以降のゲームについて考えるシンポジウム、終わっているとされている実験音楽についてのシンポジウム、進化の過程で有利なミューテーションを起こした種が増えることについてのシンポジウム、乱数文学再考シンポジウム、終わってるサイエンスアートよりサイエンス演劇の方がよっぽどましシンポジウム、意識発生再考シンポジウム、医療人類学シンポジウム、トランスフォーマーメンバー入れ替えシンポジウム、アンビエントリサーチシンポジウム、大容量DNAシーケンサーの次に来るものシンポジウム、PTSDシンポジウム、信仰性遅感症についてのシンポジウム、宇宙食についてのシンポジウム、ウィルス設計がいかに難しいかシンポジウムなど世界で開催される様々なシンポジウムについて簡素に紹介されています。トークイベントは爆発的に増えた2008−2010年ですが、しかし真に驚愕する話し合いはどれだけ行われたでしょうか。本日ただ今もシンポジウムがどこかで開催されています。

発行:トランスフォーマーシンポジウム

A4判20P

トルタの国語 冒険の書

トルタの国語 冒険の書 ¥1000

ついつい本を飛ばし読みして,楽しい時間を自分で短くしてしまうというもったいない事をしがちですが、教科書みたいに、じっくり読める、教科書の形をまねた本をことばと詩の未来を追及するヴァーバル・アート・ユニットTOLTAが作りました。

冊子をひらくと、同人と寄稿者の作品が教科書体のフォントで読みやすく印刷してあります。それぞれの文末にプロフィール、練習問題がついています。練習問題といっても、本文を読んで、それの内容について質問するのではなく、創作に結びつく面白い課題。言い訳の練習だったり、絶対に届かない手紙の書き方だったり…。また、「冒険の書」という副題がついている通りに、ゲームのように随所にモンスターのイラストと本文に関連した課題図書があげられており、経験値の高い勇者=課題の本や作家を攻略するに従って冒険の醍醐味も増す仕組みのワークブックにもなっています。

ゲスト執筆者
海埜今日子、大江麻衣、大崎清夏
小倉浩平、小笠原鳥類、カニエ・ナハ
黒川陽子、小峰慎也、佐藤雄一
清水あすか、橘上、なかにしけふこ
安川奈緒、八柳李花、山田竹志、山田航

TOLTA
河野聡子(企画・構成・制作)
佐次田哲
山田亮太
関口文子(サポートメンバー)

表紙/清水あすか  イラスト/小笠原鳥類

B5判154P

なお、毎回、変わった形の手製本でお送りするTOLTAは4号が少しだけ再入荷しました。(追加の見込みはありませんのでお早めに)

関根美有「おしゃれたち」「片想い家」

「ママール・フ・モモール、なりに」で独自のスタイルを打ち出す関根美有さんの自費出版本がさらに入荷しました。

関根美有「おしゃれたち」¥600

3つの短編を収録。
「汗くさい」
大人の夢を叶えるために、パラシュートで街に降りた悪魔(いっけん悪魔に見えません)。しかし、夢を叶えるか叶えないかは、審査があって、なかなかパスする人はいません…。はたして、どんな夢なら叶えてもらえるのか、そしてその夢はほんとに悪魔に叶えてもらえる夢なのかしら…?
「タカコとノリコ」
同じ職場の仲良し、タカコとノリコは休み時間にドラッグストアで「男性の気持ちがわかる薬」なる薬を発見。あやしみながらも、好奇心には勝てずに薬に手を出すふたり。はたして、ふたりにどんな変化があらわれ、男心がわかるようになるのか…?
「ザ・タオル」
争いや暴力の場に颯爽と現れて、戦意を奪いとってしまう謎のヒーロー「ザ・タオル」。一触即発の戦線でおこったヒーロー誕生の、意外なエピソード。

夢を叶える、異性の気持ちを知る、平和を作る、なんていう夢も、関根さんが描くと、意表をついた方法で展開してしまいます。キャラクターたちも、戦前のマンガのキャラみたいにシンプルでピースフルです。こちらは在庫僅少につきおはやめに!
B5判66P

関根美有「片想い家」¥300

主人公は30才に近いというのに、フラフラしていて「家」になろうとしない半家半人キャラ?ベンブ君。自立しようとしない息子にしびれを切らした両親に追い出され、人間界で一人暮らしをしながら立派な家になる修業をはじめたものの、だらだらすごすうちに2年が経ち、仕送りをもらえるのもあと1年に迫っても、いまだ自立の気配なし…。
それでも同じアパートに住むギターのうまい窓子ちゃんと、友達になってスタジオで演奏したり、遊び歩いたり…。ところが、その窓子ちゃんが近頃、忙しくなったのか遊んでくれなくなり、一人でふらふら公園に行ってみたり、家でゴロゴロしてたり…すると、少年に会ったり、勧誘の人が訪ねてきます。そんなありふれた人たちとの出会いの中にも、みんながそれぞれ何かをひそかに思っていることに気付くベンブくん。
はたしてこれのどこかが修業?という日常の中、ベンブ君はどうなるのでしょうか?
A5判64P

TOHUBOHU 01「対談:岸野雄一×柳川真法」

TOHUBOHU 01「対談:岸野雄一×柳川真法」¥700

2009年度の映画美学校「音楽美学講座クリティック&ヒストリーコース高等科」の受講生たちによる冊子。1年間の授業で、音楽や音楽環境を論じたり作り出すための言葉について学んだ彼らが、それを実践すべく、講師に取材や寄稿を依頼し構成した記事に加え、各人が受講後にめいめい設定したテーマで執筆した文章が収録されています。
<コンテンツ>

岸野雄一×柳川真法(Amephone) 対談
虹釜太郎特別寄稿 『ソノヴァック』
原雅明インタビュー

クリティック高等課座談会 『音楽に癒される?』
佐伯一彦『アフロディズニー2』書評
佐伯一彦『センチメンタルジャーニー歌詞分析』
中条護『(民族音楽に言及しない神話学者の)都市と星ースプートニクスの愛人』(音楽の未開を切り開くTHE NO-NECK BLUES BAND
服部レコンキス太『ヒルデガルト・フォン・ビンゲン ある女性と音楽』
佐藤暢樹『日々の泡』
西山恵美『食べ合わせイラスト』など
A5判150P

北海道裏観光ガイド

北海道裏観光ガイド ¥1000

北海道冒険芸術出版が編集・発行する北海道裏観光ガイド。
ピンクのパッケージの中には、underground,alternative,rediscoveryのテーマごとに3つに分冊された北海道観光ガイドが入っています。ふつうの観光ガイドには載らない道内の産業遺産、工場、団地、秘湯、秘宝館やら知る人ぞ知る名物ドライブインなどB級スポット満載だけど、そこにあるのは、便利な情報よりもそれぞれの物件に対する愛情。写真とともに、30人ほどのライターがそれぞれのおすすめ物件についてレビューし、編集部が物件の成り立ちなどの補足情報を与える以外に、基本的に住所やアドレスなどのデータはなし。写真も全体像をクリアに映し出すものより、象徴的な部分にポイントをあて、利便性はほかに譲り、探検心を刺激してくれる本です。ワンダーJAPANなどが好きな方にもおすすめ。
それでも多くのの物件は、ネットなどで検索をかければ、基本情報は集められるそうですので(そうでないものには、連絡先記載されています)、このガイドブックをきっかけに、情報を集めて現地に出向くもよし!
『愛知県漂流』編集長、酒井竜次氏との対談も収録。
札幌から、道外の人たちへ、そして未来の道産子に向けておくる、DISCOVER北海道の本。
9.5×20cm 34P 3冊セット