ミニコミ」カテゴリーアーカイブ

土屋慎吾「ゲゲゲのアシスタント~土屋慎吾の青春期~」

完全版 ゲゲゲのアシスタント

土屋慎吾「ゲゲゲのアシスタント~土屋慎吾の青春期~」¥1482+税

官能劇画家で、1968年から70年まで水木しげるのアシスタントをしていた土屋慎吾の青春期。

多忙を極める水木プロに同時期、在籍していのは、つげ義春、鈴木翁二、つりたくにこ、古川益三ら。水木一家や同僚たちの人間模様とあわせて、活気あふれる制作現場が描かれているのだが鬼太郎の絵を担当したり忙しいはずの筆者は、風俗に出かけたり、やがて中学時代の同級生に求愛したりと女性関係にも超多忙!
アシスタントの傍ら、自分の作品を描くために休みを申し出るだけでなく、遊びに行くためにも休みを申し出て、ついに水木先生からクビを言い渡される。
結婚を控えながら、仕事も住む場所も失い、背水の陣で漫画家としての独立を目指す弟子を水木先生は最後に暖かく送り出し、土屋慎吾の青春も幕を閉じる。
ひょうひょうとした水木さん、個性的なアシスタントたちに、懲りない主人公の土屋慎吾、人間臭くも、憎めない人物たちによる青春群像。

A5判174pages

平山亜佐子「力士工 婚活詐欺事件」

力士工

平山亜佐子「力士工」(randam_butter)¥1100+税

木嶋佳苗の婚活詐欺事件を覚えていますか?

2009年夏、埼玉県で、駐車中の車の中で練炭による不自然な一酸化炭素中毒死をした男性の交際相手として浮上した、住所不定、無職の女、木嶋佳苗。
彼女の周辺には多くの愛人がおり、不審死を遂げていたことから、出会い系サイトや婚活サイトで出会った男性をターゲットにした結婚詐欺が発覚し、逮捕される。

その手口もさることながら、佳苗が逮捕前にブログにアップしたセレブな?生活ぶりや、続く報道や自伝や関連書籍の発行、さらには獄中結婚で世間を賑わし、一時は木嶋佳苗劇場、”まつり”状態となった、アノ事件。

が、センセーショナルだったのは、肥満気味でそこその風貌に似合わぬ佳苗のモテキャラもさることながら、婚活サイトでターゲットを探し、そこから得た金でネットショッピングを楽しみ、その生活をブログにアップし…とネットが佳苗のセレブ妄想や企みを肥大化させたためと著者は洞察し、佳苗が大量に残した足跡を、ネット住人たちが掘り起こした軌跡を追い、事件を読み解いた。
誰もが日々、利用するネットに潜む狂気の片鱗の考察。

四六判 146pages

前途洋々だ会+Project Merca「テヅカVS四コマ ―『あずまんが大王』は『まんが道』を殺したか」

「テヅカVS四コマ ―『あずまんが大王』は『まんが道』を殺したか」

前途洋々だ会+Project Merca「テヅカVS四コマ ―『あずまんが大王』は『まんが道』を殺したか」¥1000+税

1998年に連載が開始された、あずまきよひこ『あつまんが大王』は、アニメやゲームの美少女キャラをモデルに、作者独自のギャグセンスと作家性が加わったオタク的コードで描かれたファミリー4コマ的日常という点で、21世紀の4コマ漫画史の出発点だったーーというわけで『あずまんが大王』以降の17年を振り返り、その役割と4コマの歴史を論じた特集。

【導入エッセイ】
二一世紀の四コマ論の出発点をたどって
――『あずまんが大王』と『テヅカ・イズ・デッド』
やごさん

【座談会】
テヅカVS四コマ
――ぼのぼの・あずまんが大王・ゆゆ式
伊藤剛×やごさん×高瀬司

【対談】
Merca「超」講義×批評
第0回:アニメの物語論
石岡良治×高瀬司

【論考】
おおかみこどもと駿と勲
――ジブリに立ち向かうことの意味
泉信行

【表紙イラスト】
mot

【製作】
前途洋洋だ会+Project Merca

【編集】
やごさん+高瀬司

A5判76pages

BEN Sanair「catastrophic ecosystems」

catastrophic ecosystems

BEN Sanair「catastrophic ecosystems」¥3700+税

フランスのアヴィニョンを拠点に、セリグラフの自主制作本を作成するBEN Sanairのイラストブックです。
Le Dernier Criでの研修を経て、2014年の南仏でのHeta-Uma, Mangaro展のサポートメンバーをしたり、関連イベントに参加するなど、出版活動を展開中のベンさん。本の中には漢字のようなカナのような文字?も。

12色のインクを使ってのプリントは、めくるページごとに、違った色調を繰り出す力作。

23cm×32.5cm 16pages 50部限定

catastrophic ecosystems

catastrophic ecosystems

イラストはシンプルな線で幾何学的に描かれているようで、細部を見ると、パターンの重なりと色の重なりが複雑なニュアンスを出しています。
catastrophic ecosystems

catastrophic ecosystems

After Dusk #3 特集「トランスレコード」

after dusk #3

After Dusk#3 「特集:トランスレコード」¥361+税

音楽誌“フールズメイト”の初代編集長であった北村昌士が創立し、80年代半ばから後半にかけ、わずか3年の活動でもっぱら病的美少年たちが奏でる退廃的ロックを送り出したトランスレコード。
編集長時代も、ポストパンク~ニューウェイブ期に、極めつけのアヴァンギャルドや退廃的なゴシック趣味をプッシュした、その実践編とばかりに、音楽性と審美眼に裏打ちされた一ジャンルを確立したこのレーベルと、2016年に没後10年を迎える北村の業績を検証、再評価する特集です。

—コンテンツ
はじめに
アーティストファイル
ディスクカタログ
レーベル年表
特集を終えて

シリーズ「世界音楽紀行」
ベルギー・アントワープ、ジャズの旅

付属CDR
1.尼龍(lain-asakura)/雨
2.DJ.YWMY/Blowjob of wolf
3.After Disk 編集部/AD#3-1
4.Hibino Awai/”M?lancolie des cordes” 弦の憂鬱#1
5. Hibino Awai/”M?lancolie des cordes” 弦の憂鬱#2
6.DUB2/8beat
7.After Disk 編集部/AD#3-2
8.miku and eifonen/koigokoro
9.DUB2/Ragga
10.Rock-on Kun/Beat & Beep
11.Materia-Rythm/ArchiTex663(Marunouti Mix)

A5判60pages CD-ROMつき