投稿者「タコシェ」のアーカイブ

芸術弾圧誌メインストリーム 04 「ダダコンペ ダダ100周年記念」

メインストリーム4号 ダダコンペ

芸術弾圧誌メインストリーム04「ダダコンペ ダダ100周年記念」¥926+税

美大でデザインを専攻していた東野大地と、ダダイズムの研究をしていた山本桜子は、福岡を拠点に活動する革命家・外山恒一率いるアナキスト×ファシスト党「我々団」の党員となり、
芸術を取り巻く腐敗した社会に疑問を抱き、活動家に転じる。

表現の自由の正義に担保された活動をブルドーザーで踏みにじるごとく破壊する決意をし、地域おこし的なアートイベントに応募しては、内側から揺さぶりをかけるアートなテロ行為?を試みるのであるが、うっかり素性をバラして自爆したり、予想外な展開に自身も翻弄されてのトライ&エラーを繰り返すのだった。(←ここまでが前号)

今回は、折しもダダ100周年で様々なイベントが催された2016年。ダダ発祥の地チューリッヒのあるスイス大使館も数々のイベントを企画し、その一貫で発行したダダ新聞を山本がゲット。そこに、スイス旅行が副賞のアートコンペをみつけた!

締切がせまる中、山本は外山恒一の選挙パフォーマンスのドキュメンタリーを制作中の
織田曜一郎(革命家でもダダイストでもないジャーナリスト)を無意味にスイスに送り出すべく、応募を勧め、サポートに奮闘する。
都知事選の中、なんちゃって選挙カーに乗り込み、投票率0を呼びかけ、候補者でもないのに選挙運動に奔走する外山の様子を撮影した映像は無事にエントリーし、永世中立国のスイスに戦いを挑むとともに、他の応募作品とSNS上での“いいね”の得票数で競い合うことになる。

やがて勝負は、友人知人に呼びかけて票を投じた、織田による九州ファシスト党の選挙活動ドキュメンタリー「外山恒一の「ニセ選挙運動」~現代美術パフォーマンスとしての記録~」と、同様にSNSなどで応援を要請してこれを猛追する、スイスに行きたい東大生ユニット「つらつら」の一騎打ちに!!
そして、戦いの背景には、ファシストを名乗る団体の映像が、主催コンペで票数をのばす事態に困惑しつつも、フェアでオープンであるために政治思想を理由に作品を除外する検閲行為をせず、大人な対応でなんとかしようとするスイス大使館が…。

この三つ巴の狂想曲は、本人たちにも予期しなかった織田の優勝、ドイツ文化センターでの授賞式で幕を閉じる。
授賞式で三者が一堂に会して、かわされた会話(九州ファシスト党員たちに釘をさしまくるスイスの文化/広報担当者と安心させようと活動の説明をして余計に訝しがれる党員たち…)など、最後までどこかドタバタコメディのような、アートと革命の記録になっています。

A5判136pages

リチャード・マグワイア「HERE」

リチャード・マグワイア HERE

リチャード・マグワイア著 大久保譲訳「HERE ヒア」(国書刊行会)¥4000+税

80年代前半に登場した、ニューヨークのポストパンク・バンド、リキッド・リキッド(LIQID LIQUID)のオリジナルメンバー(B)であり、イラストレーター、グラフィック・デザイナー、コミック・ブック・アーティストとして活躍するリチャード・マグワイア。

彼が、そのプロトタイプ「HERE」を89年に雑誌「Raw」に発表してから25年の歳月を経て発表した完全フルカラーヴァージョン。2016年アングレーム国際漫フェスティバル最優秀作品賞受賞。

日本版発売記念の安田謙一とのトークショーによれば、リチャード・マグワイアは1コマの中に、複数のコマを設けて異なる時代の同じシーンを描くという方法を、当時のウィンドウズ画面と、自身の父親が5人の子供たちを家の中の名時場所に同じフォーメーションで撮影して記録していた事から思いついたそう。

リチャード・マグワイア HERE

89年にRawに掲載されたオリジナル版

リチャード・マグワイア HERE

マグワイア兄弟の集合写真?も挿入された居間のシーン

Rawに掲載したものは、その手法を明確に提示した6ページのモノクロ版だったが、完全版は300ページとなり、作者が育ったニュージャージーを舞台に、本を開いた形を部屋のコーナーにみたてて
マグワイア一家の居間?も含めたひとつの部屋を通して、その過去=紀元前30億年50万年から、未来の22175年にいたるまでの壮大な地球の歴史を描いている。

25年の歳月をかけて、HEREを書籍として完成させたリチャード・マグワイアは今後、また別のテクニックを使ったVR版にとりかかっているそうで、HEREはさらに壮大な広がりを見せてくれそうです。

《国書刊行会の紹介文》
窓と作りつけの暖炉のほかには何もない部屋、左上には2014年という数字。ページをめくると、1957・1942・2007……と様々な年代の同じ空間が現れ、さらに異なった年代の断片が共存・混在していく。そして紀元前30億50万年から22175年まで、ある家族の記憶の数々が地球の歴史と一体となって圧倒的なビジュアルで奏でられていく――リチャード・マグワイア『ヒア』はある部屋の一角の物語であり、地球の黎明期から遥かな未来まで、この空間で起こる無数の出来事の物語である。コミック形式の画期的なヴィジョンの完成形として、このジャンルの最大の発明家の一人が送りだす、まったく新しい文学、究極のグラフィック・ノヴェル/アート・ブック、そして深遠なる哲学の書にして驚異の書物がついに登場!
*日本版特別附録:1989年オリジナル版・2000年版「ヒア」と、クリス・ウェアのエッセイなどを収録。

B5判変型300pages(国書刊行会)オリジナル版を含む小冊子つき。

リチャード・マグワイア HERE

トークショー Mangasick+キッチュ「台湾オルタナティブカルチャー事情

台湾オルタナティブカルチャー事情

台北の漫画喫茶/ギャラリーMangasickの二人のオーナー、黄廷玉さんと黄鴻硯さんをタコシェに迎え、近ごろ気になる台湾のオルタナティブカルチャーについて、同じく台湾出身で、漫画雑誌キッチュ編集長の呉塵罡(ジンカン)さんを通訳兼助っ人にお話を伺います。

mangasick店内

Mangasick。畳敷きの部分もある、貸本喫茶コーナー。

Mangasickは2013年に漫画喫茶として台北に開店。台湾をはじめ中国語圏のコミックに加え、日本のオルタナ系漫画・アートを紹介しながら、昨年からギャラリーを併設し、ムライ、真珠子、逆柱いみり、原田ちあき、池野詩織といった日本の作家を含めた展覧会を定期的に開催しています。

ほかにも、黄廷玉さんは高野文子や五十嵐大介、黄鴻硯さんは駕籠真太郎などの漫画作品の翻訳を手がけ、台湾の書籍流通サイトでも書評を発表したり、逆柱いみり画集「蜃楼紀」などの書籍の編集・発行、台湾のイラストレーター周依のイラストを用いたワンピースのプロデシュース…と、出版やアートの現場で様々な活動を行っています。

Mangasickは台湾と日本のオルタナティブカルチャーに通じ中文、和文で情報を発信する貴重な文化交流の場になっています。

一方、総合漫画雑誌キッチュ編集長・呉塵罡(ジンカン)さんは、京都を拠点にアカデミズムと出版の世界で日本と台湾の新旧の作家の(再)発見に力を注いでいます。

kitsch 7号

12月に発行予定の最新号。ワイズ出版が発行元となり全国流通になる新生創刊号。

このお三人に、日本の読者にわかりやすく、注目する台湾の作家や作品を具体的にあげながら、漫画、アート、音楽にまたがる台湾のオルタナティブシーンについてお話していただきます。

2016年11月19日(土)午後7時開始 (6時30分より開場)
タコシェにて
入場料 1200円(お茶菓子+小冊子つき)
定員 20名

トークショーおまけ

ゆう(玉)さんによるコミック小冊子と台湾菓子つめあわせ

1時間30分ほどのトークの後に、親睦交流タイムもありますので、お時間のある方はそのまま参加してください。

台湾ZINEコーナーで、台湾作家の作品をご覧いただいたり、ご購入いただけます。(台湾ZINEコーナーは11月15日〜20日の限定となります)

※なお、当日はイベントのため、一般の営業は18:00までとなります。

札幌発のホラー系年刊誌 花輪和一、森雅之、工藤正樹、根本尚、森環etc.「怪奇 2016年 創刊号」

怪奇 2016年 創刊号

「怪奇 2016年 創刊号」 ¥741+税

北海道在住の漫画家たちの作品で構成した怪奇ホラー系年刊漫画誌。
花輪和一が巻頭イラストを寄稿しているほか、編集発行人の工藤正樹をはじめ根本尚、なで拓瀬、池田匠ら漫画家も短編漫画を寄稿。
叙情的な少年少女漫画を描く森雅之や、絵本など手がける森環夫妻まで怪奇漫画に挑み、蔦木俊二やTECHNO MENSESなどのアルバムジャケットなどを手がける異色アーティストFumicsも参加。
文芸ものや怪奇系漫画古書エッセイもあり。
ホラー怪奇系の作家はもちろん、そうでない人も怪奇に寄せてのバラエティ豊かな作品集です。

A5判148pages

怪奇 2016年 創刊号 怪奇 2016年 創刊号 怪奇 2016年 創刊号

服部昇大「日ポン語ラップの美ー子(び〜こ)ちゃん」

日ポン語ラップの美ー子ちゃん

服部昇大「日ポン語のラップの美〜子ちゃん」¥500+税

70年代~90年代の雑誌の裏表紙を飾った懐かしの?ペン習字講座の広告マンガ「日ペンの美子ちん」の形をかりて、『今日のテラフォーマーズはお休みです。』などの漫画家・服部昇大が、初心者にもわかりやすく、マニアも納得な小ネタを効かせてネット上で発表した、日本語ラップのガイドを冊子にまとめたもの。

音楽フリーペーパー『UNGA!』に連載の日本語ラップ音源レビュー「あたらしい日本語ラップ」や、日本語ラップのパンチラインをクイズ形式で紹介する「日常で使える日本語ラップパンチライン」も収録。

日本語ラップを愛する美ー子ちゃんが、日本語ラップの先駆者いとうせいこうをはじめ、RHYMESTER、田我流、TOKONA-X、MSC、Creepy Nutsら、日本語ラップアーティストの名曲/名盤を解説してゆく。

A5判40pages