80年代台湾を描いた漫画+イラスト Gao Yan 高妍「1982」

Gao Yan 高妍「1982」¥1800+税

かつての台湾の何でもない日常や景色を描いた漫画小冊子とA4判ポスター集。

10葉のポスターには、今は台湾では絶滅してしまった台湾豹虎や高砂豹の別名を持つ雲豹や台湾犬などの動物たち、ローカルでレトロな風物とともに人々が描かれています。

作者のGao Yanは台北出身のデザインを専攻する学生。96年生まれの彼女が、古書店で働いているときに「これは6年前の私たちーーー」という書き込みとともに1982年+台湾人の名前が記入された、アメリカの写真家パトリシア・シモンズのPortraits of Taiwan in the year of dragonをみつけたことから、歴史の上では特別な年ではない82年を中継点に、写真家の視点や息づかいを感じとり、かつての台湾の何でもない日々が積み重なって作られた歴史、歴史に記録されない日々や自分の知らない台湾に思いを馳せ、情緒豊かにポスターを描きます。

また漫画冊子では「雨」と題して、台湾でたくさん目にするスクーターの情景の中に父と娘の姿を描きます。亡き祖母への父の想いを察しながら、その死を思い出させる事柄には触れずに、二人乗りの父の背中に顔をうずめる少女の姿から、他愛ない日常の中に人々の歴史があることを語りかけてくれます。

台湾には、親が亡くなったときに婚約中の子供は100日以内に結婚するか、1年先まで待つという
ならわしがあるそうで、これに従って自身の両親が祖母の死から間もなく結婚し、やがて作者自身が誕生した経緯に、生と死の連鎖を感じつつ、漫画の中でも歴史の一部をなす、何でもない日常を詩的に表現したのだそう。

漫画冊子 17.5×12.5cm 16pages
ポスター 27cm×19cm 10枚
英訳ペーパー 28×40cm
活版印刷厚紙ホルダー入り 29.7cm×19.2cm ポストカードカードつき

坂口尚「12色物語」

坂口尚「12色物語」(マンガ作品保存会)¥10000+税

1995年、49才の若さで逝去した漫画家・坂口尚の名作短編集「 12色物語」の新装復刻本。

緑のイメージから「生」をテーマに描かれた『朝凪』、白のイメージから孤高の芸術家魂を記した『雪の道』、黄のイメージから牧歌的で軽やかな恋を顕わした『ひまわり畑』など、12の色からイメージする、様々な人々、さまざまな国を舞台に紡がれる連作漫画。
坂口尚の圧倒的な画力、豊かな詩情、緻密な構成力をご堪能ください。

●坂口尚
高校在学中の1963年に虫プロダクションへ入社。
アニメーション作品『鉄腕アトム』『ジャングル大帝』『リボンの騎士』等で動画、原画、演出を担当した後フリーとなり
69年に漫画雑誌『COM』にて『おさらばしろ!』で漫画家デビュー。70年代後半の漫画界における”ニューウェーブ”の潮流の先駆的存在として活躍。24時間テレビのスペシャルアニメ『100万年地球の旅 バンダーブック』『フウムーン』等で、作画監督、設定デザイン、演出等を担当。
1980〜90年代に『石の花』『VERSION』『あっかんべェ一休』の長編3部作を発表した。

A5判 300部限定

本作を創作する際に作家がプロットや構成などをメモしたり、キャラクターの下描きをした創作ノートから構成した冊子「12色物語 創作ノート」、2016年の展覧会の展示作品に解説などを付したカタログ「はじめての坂口尚展」もございます。

YOSHI YUBAI 弓場井宜嗣 「SAN FRANCISCO」

YOSHI YUBAI 弓場井宜嗣 「SAN FRANCISCO」(TINY SPLENDOR)¥3241+税

弓場井宜嗣による初写真集。
バークレーでリソグラグなどで少部数出版を手がけるTiny Splendorより出版。

サンフランシスコの書店City Lights Bookstoreで働いていたV.Valeが、 詩人のローレンス・ファーリングヘッティやアレン・ギンズバーグから100ドルずつ出資を募り77年に発行したアンダーグラウンドカルチャーを紹介する伝説的雑誌RE/searchに共鳴した広島出身のYoshiは、2002年にサンフラシスコにValeを訪ねる。
以後、同地に通ってRE/searchに長期滞在しながら、そのアーカイヴを見たり 彼らの仕事を目の当たりにしながら、
周辺の人々と交流する。そして、赤外線写真家アナ・バラッドとの出会いがきっかけとなり、フィルムでの撮影を開始し、後に日本で現像技術を学んだ。

Yoshiは、VICE JAPANへ寄稿したり、インディペンデントアートのリサーチをしながら、サンフランシスコの(危険な地域や夜間も含めた)ストリートに繰り出しては、景色や人々を撮り、2016年に東京アートブックフェアで知り合った、サンフランシスコとバークレーを拠点に出版を行うTiny Splendorより、本人立ち会いのもとリソグラフ印刷と製本を行い、本作を上梓した。

サフランシスコのストリートのエッジの効いた人物たちの姿を切りとった写真がリソグラフ印刷と相俟って、ザラついた質感で迫り来る。

本書は、80年代からサンフランシスコで活動し、2016年に他界した写真家チャールズ・ゲイトウッドに捧げられている。

序文 V.Vale(RE/Search Publications)あとがき Yosuke Konishi(NWN! Productions)。
26.7×18cm 60pages リング綴じ 120部限定

作品の紹介とイタビューはこちら>>>> 若き写真家が見る歪んだ世界vol.8 弓場井宜嗣

セクシャルマイナリティがテーマの1ページ漫画集  岬千皓「ボーダレス」

岬千皓「ボーダレス」¥1000+税

岬千皓がtwitter上で発表した、セクシェルマイナリティをテーマにした1ページ1話完結の作品をまとめたもの。

男女では分けきれない、性のグラデーションの中での親子、友人間、職場などででおこる無意識の偏見や差別、LGBTという言葉が少しずつ社会に広まる中で忘れられがちなこと、当事者の心に響いたことなどを描いています。

B5判オールカラー50pages

沼田学「築地魚河岸ブルース」

沼田学「築地魚河岸ブルース」(東京キララ社)¥2000+税

移転問題で注目される築地市場。
撮影に通ううちに、そこで働く人たちの人生が刻み込まれた沢山のいい顔に魅了され、その姿と表情を撮るベストアングルを見つけた沼田学。
働く人たちにとって馴染みの景色の一部になるべく、同じ時間に同じ場所に撮影機材をセッティングをし、カメラを構え、撮った写真をご本人に贈るうちに、構えず飾らぬ姿を写すようにーー。
それらの写真を集めての展覧会「魚河岸ブルース」が好評を博し単行本化が実現しました。
巻頭テキスト: 戌井昭人

A5判144pages

沼田学(ぬまたまなぶ)

1972年北海道生まれ。早稲田大学商学部卒。写真ワークショップコルプス修了。 雑誌編集やデザイン、音楽に興味がある学生時代を過ごし、たまたま授業の課題で扱うことになった写真に出会う。同時期に森山大道・倉田精二に影響を受け、以降写真ばかりを撮るようになる。
その後、ロックバンドのローディー、ライブフォトグラファー、肉体労働、アシスタントをなどを経験、思い切り遠回りして2003年独立。雑誌、書籍、広告、web、ムービーなどを中心にアンダーグラウンドな文化をドキュメントすることに軸足をおき、幅ひろく活躍している。
歌舞伎町のホストクラブを取材したシリーズ 「指名アリ」はCNNで特集され好評を得る。続く花街を取材したシリーズ 「赤線」は写真キュレーションサイト、フラクションマガジンで特集される。
現在は明治時代の写真術に影響を受けた技法で市井の人たちの一風変わったポートレートを撮るシリーズ「界面をなぞる」はアサヒカメラ2014年11月号ポートレート特集に掲載。展覧会は東京スポーツでとりあげられる。