根本敬が熱い視線を注ぐ先にいる男たち–GUFTシリーズ

KEI 『KEI チカーノになった日本人』(三一書房)¥1575

 ステーキを食べていた女性が拉致られたりして、すっかり無法地帯化する日本。しかし時代を先取りして70年代においてすでに教師をナイフで刺し、暴走族、やくざへと道を突き進んだ男KEIさんがいた!!
 中野に生まれ阿佐ヶ谷と八王子で少年時代を過ごした中央線系のKEIさんは、族からヤクザへとお決まりの転落コースを辿りつつも、ツキに恵まれ富を築きサイパンにコンドミニアムを所有するまでに。しかしそんな有頂天の中、弟分の裏切りで、FBIのおとり捜査に捕まり、ロスなどのアメリカ刑務所で十年以上をすごすことに。しかし、ムショの中でチカーノ(メキシカンギャング)のボスとの出会ったことで、大切なことを学び人生も急旋回。
 帰国後は自らの経験を生かして、カウンセリングやイベントを行ないつつ、チカーノ系ブランドを経営し、チカーノ文化と精神を広めています。
 そんな濃ゆく濃ゆく生きる男の自伝を根本敬プロデュースで世に送り出してゆこう、というのがこのGUFTシリーズ(とりあえずこのロゴをウツボと読んでもらえれば有りがたいとのこと)。
 修羅場をくぐり抜けて来た男ならではの人生に触れてみよ!
巻末にはチカーノな名盤、ファッションスタイル、タトゥやヘアスタイルなどの紹介も。
なお、第二弾は単身でコロンビアに渡りエメラルド王となった早田英志さんが『死なない限り問題はない』で登場の予定。
四六判 240P