ワンダーJAPAN 3 ?1200
廃墟ブーム、あるいは巨大仏やバブル期にやらかしてしまったトンデモ建築やB級博物館などのマヌ景巡り、萌えるインダストリアル空間などなど、それぞれ独立した写真集や単行本として紹介されていた物件を、雑誌というメディアに詰め込み、お手頃価格&豊富なカラー図版でもって新たなる日本の辺境を女子高生から中高年層にまで浸透させたワンダーJAPANシリーズ。
第3弾は、廃墟の基本?軍艦島(廃坑で閉鎖された長崎県端島)を空から海から地上から眺めます。長崎の青い海と空に人造物から風化により自然に同化しつつある廃墟群のコントラストはなぜかとってもきれい。島内地図や敢行クルージングの案内つき。
ほかにも『長崎ワンダー』と題して、長崎観音(巨大亀に乗ったアルミ合金観音)、西海楽園(ゴールド五百羅漢と遊園地)、崎戸炭鉱跡(廃坑跡)、針尾無線塔(大正時代のできた130Mの塔)石原砲台跡、片島魚雷発射試験場跡、長崎の橋〜西海橋(西海新橋・大島大橋・女神大橋・魚見大橋)などを紹介。
『マジカル珍スポット』では、水とお魚を凍らせて展示するマイナス20度の水族館・氷の水族館などを訪問。
『廃墟マニアックス』では房総半島一の廃墟物件・ホテル望洋、豪華客船を模した水戸の和風レストラン アリューシャン、高崎の日本的な遊園地カッパピアほか。
『不思議な神社仏閣』エッシャー風?建築・京都の中風寺、麻羅観音、おっぱい絵馬の川崎観音、一万体仏像の松園観音
『日本巨石探険 イワクラ(巖座)の魅力?2』宝股山/志都岩屋/艮神社
『死後さばきにあう』〜このキリスト看板を見よ〜
『B級ツーリング日記』/『萌える工場』海辺の迷宮
A4判128p
—–ほかにも廃墟や珍スポット写真集を—–
松本典子「うさぎじま」¥630
第二次世界大戦中、毒ガスの研究と生産を秘密裡に行っていた広島の大久野島。
かつてはその存在すらないものとされ、炭坑のカナリア的な役割を負ったウサギが飼われていた。敗戦前に毒ガスは処分され、現在では野ウサギがたくさんいる温泉観光の島となっているが、これは、その島のウサギとウサギのいる風景の写真集です。オールカラー。
A6判24P
松元省平「人間の村」 ¥2100
70年代の終わり、駆け出しの写真家だった松元省平氏が、井上光晴の原体験の地である長崎の廃坑崎戸に通い、3年にわたって撮りためた写真集。
墓石のようにそりたつ無人アパート、道具もそのままに廃墟と化した住まいの後、とり残されたようにそこに残る老人たち…。廃墟というより、いままさに廃墟になろうとしている村の人間の営みをうつし出す写真集。 現在の廃墟ブームのはるか以前から、造成されては廃れて変貌する日本の景色に目を向け続けた写真家の初期作品郡です。
B5判上製112P
小林小太郎編 写真集「おーい、軍艦島いっしょに行くか?」「うん!行く」 ¥2940
74年の閉鎖から約30年経った2003年に発行されたモノクロ写真集。
海上からの軍艦島の景色、上陸して無人の通りからの眺め、あるいは建物の上からの眺望など軍艦島の景色を撮ったもの。
柱は折れて、起伏に富んだ島の斜面に体積し、剥げ落ちた煉瓦の建物は土砂崩れを起こした山のよう。人に棄てられ、風雨に去らされ変貌した島は、孤立無援に生き延び21世紀に入り新たな建築として異彩を放つ。限定700部
A4判 80P