山田勇男 6年ぶりの新作漫画「白い夢」

山田勇男「白い夢」(虹霓社)¥1500+tax

ヨーロッパを拠点に、8ミリフィルムにこだわり続ける稀有な映像作家・山田勇男氏の新たな幻想譚『白い夢』が、ドイツより到着。

挿絵、書き文字(ヤマヴィカフォント)、映像と既存の枠に収まりきらない多彩な活動を続ける山田勇男氏の新作は漫画。

漫画としては、2013年に発表された「午前三時に蝋燭の火が蒼ざめる」以来、6年ぶりの新作となります。
孤独を抱え、夜の闇に溶けるように一人彷徨う男を描いた詩画集のような漫画。手描きの原稿のままに、ベタの色ムラまでそのままに印刷されています。

作品を描くきっかけは—
つげ義春さんとご一緒したある席でのこと。「社会人の仲間入りをした二十歳を過ぎたあたりに、此の世に生きていくのがつらく、函館にあるトラピスト男子修道院に入って、俗世間を離れ、沈黙と祈りの生活に憧れた話しをさせてもらったところ、つげさんも中学生の頃、家に居るのがつらく、いつも通る高い塀のその向うに修道院があり、そこで暮していたかった話をしてくれた」
「その時の話のくだりで突然私は、修道院をモチーフに漫画を描きます、と、つげさんの前で勝手に宣言してしまった」(あとがきより)

A4判 20pages 糸ミシン綴り 初版100部
寺村摩耶子さんによる書き下ろしエッセイ「闇の発明」を印刷した特製カード(裏は本書の一場面)を封入
(特製カードはなくなりましたら終了となります)