卒業シーズンに読みたい?!「校長先生のはなし」

「校長先生のはなし」(リクロ舎)¥1700+税

ダウンロードなんてできなかった時代、人々は音楽はもちろん、人々は何でもレコードやソノシートに録音していました。
現在に残る名盤とは対極の、昭和の日常を記録した音盤を発掘する田口史人が、今度は学校が卒業生に配布したレコードやソノシートから90人近い校長先生たちの餞の言葉を文字に起こし、年代別に収録しました。

名言、人生訓、叱咤と思いやり、示唆に富む言葉の向こう側に、教育の現場から定点観測された「生の昭和史」が見えてくる。考えさせられてホロリとくる、誰もが体験したその日の言葉たち…。

昭和30年代の校長先生たちは気骨ある明治の人間。戦後の民主主義を担う子供たちに、いずれ社会に出て仲間となる生徒たちに熱い言葉を送ります。
「どうにもならんことには、くよくよするな、どうにかなることには最善の努力を傾けよ」。
潔すぎます!

教育がマニュアル化されるに従い、先生たちの言葉も荒々しさが削がれ、あたりも柔らかくなります。年代にそって、先生たちの言葉を辿ることで、あの頃を思いだしたり、未来に思いを馳せつつ時代の精神の変化も感じることでしょう。

122㎜×186㎜函入りソフトカバー 150pages(リクロ舎)