ネーザン・カウドリ「思い煩うな 空飛ぶ鳥を見よ」¥926+税
イギリス人アーティスト、ネーザン・カウドリの和訳コミック(原題はSHINER)。
主人公のビリーは、自身の拳で痛めつけられた傷だらけの体で公園のベンチに腰掛けている。過去への罰、あるいは未来への訓練として、自分をいじめぬくビリーに、通りかかったキャットが声をかけ、ビリーは失われた恋と恋人ジェシカについて語りだす。
幸福を求めて自分を傷つけ、救済を求めて信仰や哲学を語るビリーとキャットが行き着く境地は…。
チェス盤を意識したという幾何学的なコマの配置、ミニマルに描かれながら変化してゆく絵柄…
そして、ちょっぴり病んで変態な主人公とその恋が美しい色彩で描かれています。