好評だった、雑誌Mollusk6号のガーナフィルムポスターの特集を増補した立派な単行本ができました。
ガーナでは、ビデオを使った映画上映が80年代以降盛んになり、その宣伝のために手描きポスター(1m×1.5mくらい)が作られたそうです。
昔の日本も、絵師さんが映画館の看板を描いていましたが、それとも違って、ガーナではハリウッドや香港など外国の見たことのない娯楽映画を(恐らく)ちゃんとした資料もないまま、絵師さんの経験と想像力で補い、観客の興味をひくように描くので、ちょっとヘンテコリンなことになってしまうようなのです。
しかし、molluskの編集人たちは、商業的な戦略やスターの顔や名前で飾られた映画ポスターよりも、映画や絵本来の”説明不可能”な魅力にあふれたこのポスターに魅了され、ベルリンで展覧会し、ガーナ映画ポスターを特集した雑誌を作り、さらに画集に発展させました。
ポスターの文字情報はタイトルのみのシンプルさ。首チョンパは当たり前、手や足が木から生えていたり、人間と大蛇や獣がいい案配にアレンジされた不気味な生き物も登場し、ハリウッドや香港とアフリカの土着の要素が入り混じった不思議な世界が繰り広げられています!
よりすぐりのポスター112点と、ポスターに関する解説がついています。
175×240 64P上製 オールカラー 英仏独三カ国語表記