月別アーカイブ: 2007年3月

レコードを売らないで本を売るレコードレーベル ノーディスクレコーズ

桑島由一×吉川佳図志×科学忍者村「ノーディスクレコーズベスト」 ¥1500

「神様家族」など代表作を持つライトノベル作家の桑島由一さんがクラフトワークばりのスローペースでもって、好みの作家の作品や、商業ベースにのらない小説をリリースするべく立ち上げたレーベル・ノーディスクレコーズ。そのコンセプトは、レーベル名がしめす通りレコードを売らないで本を売るレコードレーベル !
 これはレーベルが放つ、初のベスト盤。
  危険なバイトに手を染めた、詩人志望の無職のアル中のお話「鍵穴ポエム」、目がさめたら傍らにいたかわいい女の子、実は妄想夢想の産物だったりする彼女に翻弄されるチェリーボーイの物語「カントドリップ」、ローンで購入した核シェルターに一人こもり男の視線で壊れてゆく世界や外界の様子を綴る「シェルター」、文章の作法を逸脱した過剰な言葉のつらなりが?!な「壊死マシーン」など、3人の作家による短編6本がコンパイルされています。
新書版294P

木版漫画「NEKO NO HANGA」

藤宮史「木版漫画集 NEKO NO HANGA」 ¥2500

 第7回アックス マンガ新人賞を受賞した藤宮史(フヒト)さんによる木版画で描いた美しい短編漫画集が入荷しました。(原画は木版画ですが、こちらは版画を元にした少部数印刷です)
 セリフや吹き出しはなく、版画や古本を扱いお茶やお酒も出す黒猫堂商店のしんしんとふけゆく夜の景色が味わい深く叙情的に描かれた「黒猫堂商店の一夜」。
 主人公の猫が思索にふけりながら、夜の街を歩く「夜をゆく」は、夜の闇とわずかな光に切り取られた街の景色のコントラストが版画の白と黒の世界にマッチし味わい深い作品。
 現実とも空想ともつかない旅に出る猫のお話「漂う日々」の3作を収録。
 表紙は色彩木版、中にオリジナルの手刷り木版画(サインと落款いり)がついて限定100部となっています。 
B4判72P

HOPITAL BRUT 少し入りました

HOPITAL BRUT 8 ¥5250

 フランス・マルセイユ発、インディーズ系美術出版の雄LE DERNIER CRIの編集・発行人パキート自らがシルクスクリーン印刷を行い制作しているBRUT(粗暴、ありのまま)な魅力あふれるアートマガジンです。
 様々な色や質の紙に、精度を無視したシルクスクリーンやオフセットでもって、世界各国の際立ったアーティストの作品をBRUTALにプリントし、一見ランダムに綴じた、不定期刊、限定1000部のアート誌です。
 日本からは太田螢一、根本敬、市場大介(この号の表紙は市場画伯が担当)らが参加。パキートのアートディレクションはオリジナルを破壊する?大胆な版分けや配色で、作品を異次元に昇華し、作品をメチャクチャにされてしまった作家本人が誰よりもこのコラボに狂喜&脱帽してしまう、というくらいに、刺激たっぷりの一冊。
この号の参加アーティスとは
Keiti Ota – Jonas Delaborde – M. Desjardins – Alexander Tucker-Nuvish – Mathieu Renard – Mikka Kallio – Leif Golderg – B.Chippendale – Matt Brinkman – C.S. – paper rodeo -Pigassou – Takashi Nemoto – Fabio Zimbres -Jaka – Kerozen-Caroline Sury – Emre Orhun -Impeduglia- Jm Bertin – Lionel Darque – Yan Tailleffer – Antoine Bernhart – sylvain Gerand – Rictus – Marko Turunen -Alexis Allard- El nino de fuego – Valpares – Valium -Olaf Ladousse – Ichiba Daisuke – Moolinex – Gea – E.Merenmies – Igor Hofbauer – Blanquet – Fredox – Zven Baslev – andy Bolus – Quentin Faucompre- Mirka lugosi -Les Freres Guedin – Pakito Bolino – Didier Progeas – Raymond Reynaud- Eric Pigors ?- Vero ?- Damien Deroubaix – Heymann – Helge Reuman -Vera Suchankova -Andre Lemos – Barbara Roff -Emre Orhun – Laetitia – Stumead – jonathon Rosen – Xavier Robel- Leif Goldberg – Judex – Matti Hagelberg – Jorge Perez Ruibal- Dorian – Zeke – George Tourlas – Kumkumn Noodles – M. Lehmann – Le likide de la tete – ludovic Levasseur -Dave 2000Baladi kapreles-Jean Maie _ e 235-
210×320 170P 全体の1/3がシルクスクリーン印刷。
7号?5250もあわせてお取り扱いしています。

完全限定版 仁武GYM『風の行方』

仁武GYM『風の行方』(古川書房) ¥1800

 ゲイ雑誌「G-men」誌上で、小説・コミック・イラストと多岐に渡って作品を発表し評判の仁武GYM氏の幻のコミック作品集。 
 ゲイ雑誌の中でもっとも熊さんな「G-men」に97〜98年にかけて掲載された作品で、ガチムチ+ヒゲ・毛むくじゃらな男性の肉体美がこれでもかといわんばかりに描かれています!
 精練な筆致、圧倒的な画力、幻想的な雰囲気で描かれる男達の美しさ、迫力は他に類を見ない完成度。壮大なスケールで描かれる表題作の「風の行方」は必読! 
 熊男が眠れぬ夜に羊を数えていると、あら不思議! 逞しい角をはやした牡羊男たちが次々に現れて男を嬲り、一突き、二突き…と男を心地よさで骨抜きして深い眠りへと誘う…といった野郎でいてファンタジック!な独自の作風にひきこまれます。
 タイトル作に読み切り二編と、イラストギャラリーを含む超豪華完全限定版です。
A5判128P

堀道広『青春うるはし!うるし部』にかぶれよう!

堀道広「青春うるはし!うるし部」(青林工藝舎) ¥1155

 漫画を描きながら、漆工芸を学び輪島塗りや寺社建築の漆塗りなどの職人仕事を続けてきた堀道広さんの初の単行本が出ました。
 尻毛高校うるし部を舞台に、高校生たちが、うるしを一から学び、本物の塗りを追究する青春大河コミック。懐かしげでいながらプロポーションのアンバランスさがなんともいえない絵柄同様、ギャグ漫画なのだけど、本物の職人ならではの漆へのリスペクトから、漆に関する蘊蓄および技法はすべてガチンコという、硬軟のプロポーションも絶妙!
 タコシェも「うるし部」キャンペーンに加えていただきましたので、当店でお求めの方には、ステッカーやファンシーネームカードに加えて、堀さんが制作した『塗平の箸』(うるし塗りの箸+ミニ漫画)の応募券もおつけしています。
 
なお 阿佐ヶ谷のよるのひるねで
4/8(日) 16:00より発売記念のトークショーも予定されています。
堀道広トークショー ゲスト:川崎タカオ・後藤友香
・前売り(予約)1200円 当日1500円
くわしくはよるのひるねのサイトを御覧ください。