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稀見理都「エロマンガノゲンバ」

稀見理都「エロマンガノゲンバ」

稀見理都「エロマンガノゲンバ」(三才ブックス)¥1750+税

エロ漫画家や出版社などへの取材を通し、エロ漫画業界を切り開く同名の人気同人誌の書籍化。
2014年の冬コミで絶賛された伝説の同人誌に、駕籠真太郎、早見純、有馬○太郎、甘詰留太のインタビュー4本を新たに加え、28人のマンガ家と1人のハガキ職人から各々が歩んだ“血と汗と涙と汁のエロマンガ道”をと取材。
早見純先生の謎のミステリアスな私生活も語られています。

【カバーイラスト】森山塔
【口絵イラスト】陽気婢
【特別収録】甘詰留太描き下ろしマンガ『いちきゅーきゅーぺけ外伝 甘詰留太1974年生まれの場合』
エロマンガノゲンバ史年表
エロマンガ雑誌カタログ

【インタビューイ】
森山塔(山本直樹)
海野やよい
ねぐら☆なお/河本ひろし
亜麻木硅
しのざき嶺/ちゃたろー
ダーティ・松本
千之ナイフ
風船クラブ
伊駒一平
うたたねひろゆき
田沼雄一郎
陽気婢/魔訶不思議/ぢたま某
魔北葵
猫島礼
がぁさん
江川広実
山咲梅太郎
田中ユタカ
島本晴海。
松山せいじ
駕籠真太郎 (★)
早見純(★)
有馬○太郎(★)
三峯徹
甘詰留太(★)

解説:永山薫

★は新規インタビュー

A5判340pages

panpanya 「動物たち」

panpanya 「動物たち」

panpanya「動物たち」(白泉社)¥980+税

白泉社「楽園」本誌やweb増刊号に掲載された13編に、同人誌に発表した「猯」、各種カラー作品、日記や用語集まで収録したpanpanyaワールド的作品集。

初単行本から一貫してpanpanyaらしい凝った装丁。
カバーをはずると、コンクリートの滑り止め加工がエンボスになっているほか中のカラーページも見応えあります。

B6判 184pages

panpanya 「動物たち」

panpanya 「動物たち」

panpanya 「動物たち」

Maciej Sieńczyk「Adventures on a Desert Island」

 Maciej Sieńczyk「Adventures on a Desert Island」

Maciej Sienczyk 「Adventure on a Desert Island」(Centrala)¥2778+税

ラトビアのコミック誌kus!でも度々登場する、ワルシャワの奇才Maciej Sieńczykの2016年時点での最新単行本。

夢から醒めた主人公は、一冊の手帳をみつけ、そこに書かれている事に導かれてアフリカ行きの船に乗るものの、やがて船は大波にのまれて難破、謎の砂漠へと漂着します。
漂着しても、サバイバル劇や脱出劇がはじまるわけでもなく…船の中や歩きまわる砂漠の島で、主人公は不可思議な人や現象を目撃してゆく、というシュールなシーンの連続。

A4判上製148pages オールカラー 英語

以下の図版はポーランド版からの引用になります。
Maciej Sieńczyk「Adventures on a Desert Island」 Maciej Sieńczyk「Adventures on a Desert Island」 Maciej Sieńczyk「Adventures on a Desert Island」

リチャード・マグワイア「HERE」

リチャード・マグワイア HERE

リチャード・マグワイア著 大久保譲訳「HERE ヒア」(国書刊行会)¥4000+税

80年代前半に登場した、ニューヨークのポストパンク・バンド、リキッド・リキッド(LIQID LIQUID)のオリジナルメンバー(B)であり、イラストレーター、グラフィック・デザイナー、コミック・ブック・アーティストとして活躍するリチャード・マグワイア。

彼が、そのプロトタイプ「HERE」を89年に雑誌「Raw」に発表してから25年の歳月を経て発表した完全フルカラーヴァージョン。2016年アングレーム国際漫フェスティバル最優秀作品賞受賞。

日本版発売記念の安田謙一とのトークショーによれば、リチャード・マグワイアは1コマの中に、複数のコマを設けて異なる時代の同じシーンを描くという方法を、当時のウィンドウズ画面と、自身の父親が5人の子供たちを家の中の名時場所に同じフォーメーションで撮影して記録していた事から思いついたそう。

リチャード・マグワイア HERE

89年にRawに掲載されたオリジナル版

リチャード・マグワイア HERE

マグワイア兄弟の集合写真?も挿入された居間のシーン

Rawに掲載したものは、その手法を明確に提示した6ページのモノクロ版だったが、完全版は300ページとなり、作者が育ったニュージャージーを舞台に、本を開いた形を部屋のコーナーにみたてて
マグワイア一家の居間?も含めたひとつの部屋を通して、その過去=紀元前30億年50万年から、未来の22175年にいたるまでの壮大な地球の歴史を描いている。

25年の歳月をかけて、HEREを書籍として完成させたリチャード・マグワイアは今後、また別のテクニックを使ったVR版にとりかかっているそうで、HEREはさらに壮大な広がりを見せてくれそうです。

《国書刊行会の紹介文》
窓と作りつけの暖炉のほかには何もない部屋、左上には2014年という数字。ページをめくると、1957・1942・2007……と様々な年代の同じ空間が現れ、さらに異なった年代の断片が共存・混在していく。そして紀元前30億50万年から22175年まで、ある家族の記憶の数々が地球の歴史と一体となって圧倒的なビジュアルで奏でられていく――リチャード・マグワイア『ヒア』はある部屋の一角の物語であり、地球の黎明期から遥かな未来まで、この空間で起こる無数の出来事の物語である。コミック形式の画期的なヴィジョンの完成形として、このジャンルの最大の発明家の一人が送りだす、まったく新しい文学、究極のグラフィック・ノヴェル/アート・ブック、そして深遠なる哲学の書にして驚異の書物がついに登場!
*日本版特別附録:1989年オリジナル版・2000年版「ヒア」と、クリス・ウェアのエッセイなどを収録。

B5判変型300pages(国書刊行会)オリジナル版を含む小冊子つき。

リチャード・マグワイア HERE

クリ・ヨウジ(久里洋二 改め)「CRAZY MANGA」

クリ・ヨウジ「CRAZY MANGA」

クリ・ヨウジ「CRAZY MANGA」¥2800+税

今年88才になる久里洋二 改めクリ・ヨウジが、約1年かけて描きおろした500ページのコミック集。

大人! とにかく大人!!
70年代、小学生が11PMに感じた大人の世界…(実際に久里洋二はこの番組で作品を発表していたのだが)大人になっても追いつくどころか、その差が縮まることがないような、エロティックでちょっとブラックな永遠に大人な世界がここに!!!

連作1コマ漫画「老人のための試聴室」は、気力のない老人に若い女性の声で読んできかせてあげる絵物語。
「あなた様を想像し
あなた様を愛しく思う気持ちに比例し
私の膣は今も
いやらしく濡れてしまっています(後略)」
といったモノローグが20話!!! 88才ですよ!

お色気もの、ブラック、風刺、ナンセンス…
一コマ、二コマ、イラストストーリー、短編漫画…
自由にヴァリエーションに富んだ作品が縦横無尽に描かれています。

A5判512pages 日英バイリンガル

クリ・ヨウジ「CRAZY MANGA」 クリ・ヨウジ「CRAZY MANGA」 クリ・ヨウジ「CRAZY MANGA」

11PMの頃の懐かしの?アニメも少し