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特装版 沼田学「築地魚河岸ブルース」

特装版 沼田学「築地魚河岸ブルース」(東京キララ社)¥3900+税

先行したA5判が好評につき、魚河岸で働く男たちの姿を迫力の紙面で味わえるように、町口覚の造本で判型を倍のA4に拡大し、重厚に仕立てられた特装版です!
表紙は上製角背、タイトル箔押しになっています。
作業着の岩城滉一(風)、八名信夫(風)、など渋いメンズでいっぱいです。

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移転問題で注目される築地市場。
撮影に通ううちに、そこで働く人たちの人生が刻み込まれた沢山のいい顔に魅了され、その姿と表情を撮るベストアングルを見つけた沼田学。
働く人たちにとって馴染みの景色の一部になるべく同じ時間に同じ場所に撮影機材をセッティングをし、カメラを構え、撮った写真をご本人に贈るうちに、構えず飾らぬ姿を写すように。
それらの写真を集めての展覧会「魚河岸ブルース」が好評をはくし単行本化が実現しました。
巻頭テキスト: 戌井昭人

A4判128pages

沼田学(ぬまたまなぶ)

1972年北海道生まれ。早稲田大学商学部卒。写真ワークショップコルプス修了。 雑誌編集やデザイン、音楽に興味がある学生時代を過ごし、たまたま授業の課題で扱うことになった写真に出会う。同時期に森山大道・倉田精二に影響を受け、以降写真ばかりを撮るようになる。
その後、ロックバンドのローディー、ライブフォトグラファー、肉体労働、アシスタントをなどを経験、思い切り遠回りして2003年独立。雑誌、書籍、広告、web、ムービーなどを中心にアンダーグラウンドな文化をドキュメントすることに軸足をおき、幅ひろく活躍している。
歌舞伎町のホストクラブを取材したシリーズ 「指名アリ」はCNNで特集され好評を得る。続く花街を取材したシリーズ 「赤線」は写真キュレーションサイト、フラクションマガジンで特集される。
現在は明治時代の写真術に影響を受けた技法で市井の人たちの一風変わったポートレートを撮るシリーズ「界面をなぞる」はアサヒカメラ2014年11月号ポートレート特集に掲載。展覧会は東京スポーツでとりあげられる。

初作品集 オートモアイ「Endless Beginning」

オートモアイ「Endless Beginning」(焚書舎)¥4000+税

顔のない女性を描いたモノクロ・イラストで注目を集め、数々の人気アーティストとグッズ・フライヤーを通してコラボレーションを行ってきた横浜の最後の無頼派にして鬼才、オートモアイの初作品集。
A4判で圧巻の300ページ越え、モノクロームに浮かび上がるオートモアイの世界を堪能できる危険な一冊です。

【プロフィール】オートモアイ/AUTO MOAI
1990 年生まれ、神奈川県在住。2015 年頃から絵を軸にした活動を始める。アノニマスな女性像をベースに非現実的な世界をモノクロで描く。これまでの主な仕事はCD ジャケット、グッズデザイン、イベントフライヤー等

“オートモアイの宮殿へようこそ 彼女が蒐集した幻夢の回廊を彷徨い歩こう
無軌道なセックス、間断なき暴力とドラッグのセンセイション、干からびたピザ、陰惨な犯行現場、亡霊とのダンス、密室に穿かれた穴、動脈を切り裂くカウボーイナイフ、飛び散った銀色の精液、孤独な惑星、静止した積乱雲、額縁から滴る血がドーナツをコーティングしていく、彼女が放ったモノクロームの炎が宇宙のすべてを焼き尽くす、だがそのとき永遠はまだ始まってもいないのだ” (高木壮太)

A4判304pages

panpanya「二匹目の金魚」

panpanya「二匹目の金魚」(白泉社)¥980+税

『足摺り水族館』『蟹に誘われて」「枕魚」「動物たち」
に続くpanpanyの漫画短編集。

楽園 Le Paradis [ル パラディ](白泉社)やweb増刊に掲載された19作品と
日記の抜粋、自己解題を収録。

カバーには金魚捕器の広告、はずすと表紙は昔懐かし模様入りサッシがバーコ印刷(透明の厚盛り印刷)でリアルに現れます。装丁は作者によるもの。

B6判196pages(カラーイラスト4ページ含む)

 

つげ義春 作品集 ねじ式(改訂版)

「つげ義春 作品集 ねじ式(改訂版)」(青林工藝舎)¥3000+税

「噂の武士」から「やなぎ屋主人」まで、60年代後半の最重要作を初出誌サイズで一挙に収録した定本的集成。
詳細な最新完全年譜単行本リストを付した決定版!

改訂版のここが違うポイントーー
旧版で使用していた紙が廃盤になったため、色味が近く厚みが薄い紙に変わり束が少し減りました。
データ化+画像処理できれいな仕上がり
年譜を更新

=収録作品=
「ねじ式」「噂の武士」
「西瓜酒」「運命」
「不思議な絵」「沼」
「チーコ」「初茸がり」
「通夜」「山椒魚」
「李さん一家」「峠の犬」
「海辺の叙景」「紅い花」
「西部田村事件」「長八の宿」
「二岐渓谷」「オンドル小屋」
「ほんやら洞のべんさん」
「ゲンセンカン主人」「もっきり屋の少女」
「蟹」「やなぎ屋主人」

◎エッセイ:
「密航」
「京都ブラブラ日記」
「断片的回想録」

●収録作品解説(編集部)
●つげ義春年譜(全作品/執筆文献/記事リスト)2018年2月現在

装幀: 南伸坊
B5判456pages

近藤聡乃「ニューヨークで考え中 2」

近藤聡乃「ニューヨークで考え中 2」(亜紀書房)¥1000+税

前巻から、はや3年。
1年だけのつもりで、やって来たニューヨークに、住み続けて7年目から10年を迎える前までの
日々の雑記漫画集。

地下鉄で、あるいは町を歩きながら、次の漫画のアイデアを考え、淡々と描き続けてきた3年ほどの間に、現地で出会ってつきあっていたアメリカ人彼氏と結婚し、住み慣れたアパートを引き払って同居し、大学生になる義理の娘もできたーー。

町を歩いていても、物珍しさは減って、トキメキも消えたけど、家族もできて文字通りホームタウンになったニューヨークで、生活者ときどき異邦人の視点で描く2巻目。
日本に帰国するタイミングや理由を逸してしまってから、はじめて発見するニューヨーク、自分に染み付いている日本の味や記憶、日本語を学習する夫を端で見ながら、言葉について、文化について思うこと…などなど。

ビザ申請の度に必要な書類やまとまったお金と労力に外国人である事を痛感したり、婚姻届けの前に届けを出すための許可書を申請する手順に戸惑ったり。発音が悪かったのか相手の聞き間違えか、互いに誤解したまま奇跡的に成立した会話、日本語を学ぶ夫の簡潔すぎて心を抉る/味わい深い日本語…。平穏な暮らしの中に、そのときどきのエピソードと去来する思いが描かれています。

糸かがりでコデックス装になっているので本が開きやすく読みやすいです。

A5判160pages