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安部愼一「美代子田川気分」

安部愼一「美代子田川気分」(ワイズ出版)¥2700+tax

「美代子阿佐ヶ谷気分」(「無頼の面影」「ピストル」「静かなピンク」「落下傘」など収録)に続く名作選!
再初期作を含む70年代の作品に加えて、90年代〜2000の作品21作品を収録。

【収録作品】
やさしい人 1970
孤独未満 1971
雨の少年 1971
猫 1971
軽い肩 1971
屋根 1971
一人暮らし 1972
月 1973
天国 1973
日の興奮 1973
巨人  1973
村上の休む日 1973
トマト 1973
よし子の幸福 1973
私生活 1976
意趣返し 1977
愛奴 1977
獣愛 1977
美代子田川気分 1993
車 2000
続美代子田川気分 2000

高野慎三(権藤晋)氏による解説エッセイ、
著者による過去作のあとがきと本書のあとがきを収録。

◯安部愼一 アベシンイチ
1950年福岡県田川に生まれる。
巨匠・永島慎二に影響を受け漫画家を志す。
のちの妻・美代子の高校卒業を待ち、上京。阿佐ヶ谷に居を構える。
1970年5月「やさしい人」がガロに入選。
以後「ガロ」「ヤングコミック」「漫画エロトピア」を中心に精力的に活躍し、新進気鋭作家として注目を浴びる。
78年頃から分裂症を患い、故郷の田川へもどり断続的にではあるが執筆活動を続け、95年「クイック・ジャパン」(太田出版)の「消えた漫画家特集」により再び新たなファンを獲得。青春劇画の金字塔として人気を博す。また各国の翻訳版も出版され、世界的にも評価され続けている。
主な著書に「私生活」(北冬書房)、「僕はサラ金の星です」(青林工藝舎)、美代子阿佐ヶ谷気分」「日の興奮」「天国」(以上全てワイズ出版)、などがある。

山川直人「はなうたレコード」

山川直人「はなうたレコード」(平凡社)¥1400+tax

漫画家の豆太と、仕事で一日中黙々とお弁当を作るきな子。
ともに誰とも話さず働く二人が偶然出会い、言葉を交わした縁で互いにいい話し相手となり、やがてともに暮らすように…

喫茶店、古本屋、骨董屋、レコード屋……
どこか懐かしいお店が並ぶ街に暮らしながら、終電を逃して夜の散歩を楽しんだり、銭湯に行ってみたり、たまにちょっとだけ贅沢したり、ときどきすれ違ったり….
はなうたが聴こえてきそうな、豆太ときな子の日々の営みが描かれ、(執筆・連載時期がコロナ禍に重なったこともあり)、思い立ってふらりと散歩に出るのが楽しい、ささやかな日常こそが幸せだったりすることを思い出させてくれます。

古い街並や、アパートの畳や押入が描かれている一方で、登場人物がスマホ使ったり、ファストファッションブランドの袋を持っていたり、作品に様々なレコードや本が描かれていたり….という細部やリアルな部分を見るのも楽しいです。

A5判224pages
初回入荷分にサインを入れていただきました。(なくなりましたら終了となりますので、ご了承ください)

山本タカト「ジャポネステティーク」

山本タカト「ジャポネステティーク」 (河出書房新社/エディシオン・トレヴィル) 特装版¥5000+tax 普及版¥3800+tax

山本タカトが生み出した新しい日本趣味・耽美主義の画集。

山本タカト美学の真髄は、作家が幼少期に憧れた挿絵の匠伊藤彦造の絵筆、あるいは苛烈な色彩と描画で圧倒的な印象を刻みつけた月岡芳年の肉筆浮世絵の薫陶で画家をこころざし、かつてジャポニスムへの熱狂によって変容した西欧美術の影響を再帰的に受容、あらたな山本ジャポニスムとして洗練昇華させた表現にある。

最新画集『ジャポネステティーク』は、デビュー以来描き続けてきた浮世絵、日本美術の系譜につらなる山本独自の日本趣味・審美主義・耽美主義の集大成。
『南総里見八犬伝』挿絵群・装丁画をはじめ、谷崎潤一郎全集のためのイコン、泉鏡花、岡本綺堂、横溝正史、山田風太郎、寺山修司、山白朝子(乙一)、劇団☆新感線等に提供した作品群のほか幽霊画・春画の連作等、山本ジャポニスム/エステティシスムの魅力が横溢するモノグラフである。

A4判上製120pages
特装版(5000円+税)と普及版(3800円+税)がございます。

特装版:サテン布張表紙、別丁扉、エディションナンバー(76〜500/500)と著者サイン入
普及版:著者サイン入

上の紫色のがサテン布張表紙の特装版、下が紙の普及版(紙は色が沈んでいますが紫色です)。ともにエンボス加工があります

上がサインとエディションNoが入った別丁の扉がついた特装版、普及版。

亜蘭トーチカ「順風満帆」

亜蘭トーチカ「順風満帆」(セミ書房)¥1500+tax

97年生まれ、ガロ系私漫画の流れをくむ亜蘭トーチカの2016年〜2021年までに作品12本を収録した初の単行本。

漫画雑誌「架空」16号に掲載されたデビュー作「川へ行く」をはじめ、トマス・ピンチョン『V.』の中のワニ狩りのエピソードを下敷きにした「どぶ街」、同人誌「犬泥棒」に描いた「猫の口に血」「アンドアイラブユー」などに、未発表作を5本を加えたものになります。

「川へ行く」はアメリカのインディ出版社Glacier Bay Booksより英訳版が発行されています。巻末に、高校時代からの友人で漫画家の福本眞久による、作家・作品論を収録。

林静一、安部慎一、つげ義春などが好きな方におすすめです。

目次
たぶん悪魔が
川へ行く
一瞬の夢
どぶ街
猫の口に血
アイドントラブユー
トーキョートラフィックインフォメーション
勉学
この男、目を閉じているが
ピアニストを撃て
Too Young to Go Steady
旅行
著者あとがき
解説:福本眞久「GO!GO!亜蘭」

著者略歴 1997年3月11日生まれ。東京都出身。
17歳のころ漫画を描きはじめる。2017年『漫画雑誌 架空16号』でデビュー。

A5判160pages

丸尾末広「40周年記念 丸尾画報DX I 改」「40周年記念 丸尾画報DX III 改」

丸尾末広「丸尾画報DX Ⅰ(改)」(エディシオン・トレヴィル/河出書房新社)¥4000+税

画業40周年を迎えての、記念増補新装版。『丸尾画報DX 1』に新随筆、追加図版 18点を加えて20ページ増えていますが、紙を見直したため厚さはスリムになっています。

嗚呼、五芒星とともに浮かび上がる亡國の凶兆!
東亜の空に暗雲立ち籠める時、帝都に式神放たれ、丸尾暗黒藝術が闇から目醒める!
『愛蔵版 丸尾画報DX』 1/300~30/300のために描き下ろした
ドローイング作品ほかを増補した決定版。

随筆:丸尾末広 鳥居みゆき ジョン・ゾーン、四方田犬彦、マッド・ジョージ

B5判 230pages
サイン入り


丸尾末広「40周年記念 丸尾画報DXIII改」(エディシオン・トレヴィル/河出書房新社)¥4000+税

『丸尾画報DX 改I』『丸尾画報DX 改II』に続く、その後の新作をまとめた丸尾画報第三弾のデビュー40周年記念増補新装版。。

高畠華宵、江戸川乱歩、夢野久作の衣鉢を継ぐ昭和・平成屈指の怪異•奇想・浪漫が炸裂!

『トミノの地獄』『瓶詰の地獄』『芋虫』『賢者の愛』のカバー画、口絵、挿絵、ポスター画、
短編漫画をはじめ、数々のCDジャケット画ほか堂々200頁に及ぶ、最新の画業を集成。

丸尾末広 書き下ろしエッセイに加え、チャラン・ポ・ランタン、上坂すみれ、荒俣宏、谷川渥、諏訪哲史らの熱き丸尾論やオマージュも収録。

B5判 214pages
サイン入り