写真集」カテゴリーアーカイブ

橋本裕貴/写真「KLONG TOEY(クロントイ)」

橋本裕貴/写真「KLONG TOEY(クロントイ)」(シーカー・アジア財団発行/888books)¥2500+税

タイ最大のスラム、クロントイの人々の暮らしを切り取った写真集。
廃材で作られた壊れそうな家(びんの栓をビス代わりに使ったりした完全DIY!)がひしめくスラムの中に足を踏み入れるとーーー

たらいで子供たちを入用させる父親、まったりしている野良だかペットだかわからないトカゲや犬や猫たち、家族揃っての食卓、女子供が集まっての井戸端会議…

今もスラムへの差別や偏見は大きく、進学や就職の大きな障壁になっているそうですが、そんな現実を忘れるくらいの、贅沢とは対極なのに”豊かな”暮らしがおさめられています。

この地区の教育支援を続け、スラム発のブランド「FEEMUE」を立ち上げたシーカー・アジア財団が、写真家・橋本裕貴の写真を通して、発信地と作り手たち、プロジェクトを発信します。

B6変型222pages コデックス装

都築響一 ROADSIDE LIBRARY vol.004 「TOKYO STYLE」

都築響一 ROADSIDE LIBRARY vol.004 「TOKYO STYLE」¥3500+税

都築響一の(品切れになったままの)過去の著書や、本になるべきなのに、誰もしようとしなかった作品を中心に電子書籍でお届けする
プロジェクト『ROADSIDE LIBRARY』。
ついに代表作「TOKYO STYLE」が登場です。

大判写真集(長らく品切)として93年に登場してから、四半世紀を経ての再版は、PDFによる高解像度画像集が可能になり、様々なものが詰まった
部屋のディテイルまで拡大して見直して欲しいという希望もあって。
本棚の蔵書の一冊一冊、カセットのラベル、あの頃のショップの袋…ブラウン管テレビ、固定電話、VHSビデオ…いろいろな(再)発見が!

“日本は当時よりも不景気になり、不安定になって、貧富の格差が開き、暮らしにくくなったろうし、大災害にも襲われた。同時に多くのひとが前よりずいぶん消費欲にも、所有欲にも、勝ち組を目指そうという野心にも惑わされなくなってきたーーー”
そんな今、バブルとは無関係に、東京のアパートやマンションの一室にそれぞれが作った自分の巣のような空間を、もう一度!

PDFフォーマット 812pages 585MB

写真雑誌創刊! 川島小鳥 沼田元氣「イチゴ宣言0号」

川島小鳥 沼田元氣「イチゴ宣言0号」¥1200+税

写真家川島小鳥VS 沼田元氣の師弟フォト・タッグマッチの写真雑誌。両A面というか、リバーシブルになっています。

「今まで、写真界が立ち入れなかった究極の可愛良い(カワヨイ)を追求すべく、甘くて、酸っぱくて、誰もが顔を赤らめてしまう、世の中の部分を切り撮りました」とっておきのスウベニール写真帖。

今回は、お披露目お試しのということで 創刊0号。7インチ・ドーナツ盤レコードサイズ、オール天然色、角丸リバーシブル仕様。ゆくゆくは、『いちご音楽』のレコードを付けたいという思いからの判型だそうです。
写真でしか表現できない、究極の『可愛良い写真』集!

7inchドーナツ盤レコードサイズ 104pages

東京ビルさんぽ「いいビルの世界 東京ハンサムイースト」

東京ビルさんぽ「いいビルの世界 東京ハンサムイースト」(大福書林)¥2000+税

東京のビルを、2冊に分けて紹介する企画の第1弾。
東京在住在勤の8人が、数年かけて東京右半分を渉猟し足でさがした、ほぼ無名だけどいいビル・マンション500選を紹介。

高度経済成長期以前の、街になじんだ、しかし今は実現できない素材・技術・デザインのビルや集合住宅。問屋街・金融街・学生街・住宅街など、さまざまな街のビルを概観する内容となっています。
外観の写真が中心で、1/3くらいはタイル/エントランス/取っ手/バルコニーなど、作られた当時の質感やデザインを楽しめるようになっています。

500のうち10箇所ほどは、取材して内部も紹介しています。

一軒一軒、紹介していますが、東京東部を歩く楽しみは、戦前の建物、戦後間もなく、70年代…と様々な
時代の建物のモザイクが楽しめるところ。目白や高田馬場あたりまで入っています。(なので高田馬場の梵寿綱も含まれます)

収録エリアはーーー
蔵前〜馬喰町、茅場町・日本橋、銀座、勝どき〜晴海、秋葉原〜岩本町、神田、神保町〜水道橋、湯島〜春日、合羽橋〜浅草、上野・御徒町、日暮里〜三河島、押上〜東部沿線、金町〜平井、門前仲町、西台〜蓮根、十条・赤羽・王子、大塚、池袋、目白

外観だけないビル鑑賞ポイント〜面格子、壁画、タイル、窓、エントランスや階段〜の紹介のほか
70年代漫画でいいビル探し、などのコラムも楽しい。

A5判200pages

鶴と亀編集部「鶴と亀 禄」

鶴と亀編集部「鶴と亀 禄」(オークラ出版)¥2300+税

2013年の創刊以来、長野県奥信濃の日常をストリートカルチャーの視点で切り取り、地元のおじいちゃん、おばあちゃんのファッションやライフシタイルを発信することで、ローカルカルチャーへの注目を高めたフリーペーパー「鶴と亀」が、これまでのスナップや取材を再編集するとともに、新たに漫画化したおじいちゃん・おばあちゃんのエピソードやらインタビューや対談を加えた集大成的一冊。

スクーターで移動するおばあちゃん、雪の中でもショベルカラーで作業のおじいちゃんの姿はもちろん
金歯や入れ歯さえも、アクセサリーのようにかわいく見せたり、手拭いの上から農協のキャップをかぶる姿にラッパーを重ねてお年寄りファッションからオシャレなテクスタイルを取り出して新しいスタイルを提案したり。
古木の木肌のような皺、きれいに輝く頭頂部、飛び出た耳毛、おばあちゃんのきわどいトップレス、愛用の道具や腰痛ベルトなどに迫った写真も魅力。

MRIを「いもあらい」と聞き取るお年寄りならではの空耳や人生が滲み出た名言、居間の歴史的なインテリアや、好きなお茶菓子(ってお惣菜?)やらの紹介。
敬老GROOVYでは、田我流、のん、角舘健悟ら、おじいしゃん子、おばあちゃん子たちと仲良しおじいちゃん、おばあちゃんとの対談。

いろいろなものを選択した=洗練された「素敵な暮らし」とは別のそこにあるもの、あるがままを生きる生活の証の本!

213mm × 276mm 234pages