漫画」カテゴリーアーカイブ

dong-hang 纏め短編集「波球」

dong-hang 纏め短編集「波球」¥1100+税

dong-hangが2010〜12年にかけて発表した短編5本に描きおろし1本を加えてまとめた短編漫画集。

何かを見た瞬間、記憶が鮮やかによみがえったり、感情がわきおこるような、一瞬や一つのシーンの底に横たわる、人や歴史に触れるような短編の群れ。

「Haiwa Haina Monca-灰は灰なもんか」
「あるローズバッド」
「マイネームイズジャック」
「マジックナンバー10」
「月球」
「ニューワールド」

印刷やデザインにこだわり、表紙はエンボス加工に銀のインクを使用。掠れのような部分もよく見ると街並のようです。

A5判104pages

コジマケン・薗田千晴・文庫善哉・保光敏将・山川直人「最後の居場所」

コジマケン・薗田千晴・文庫善哉・保光敏将・山川直人「最後の居場所」¥600+税

山川直人と保光敏将ははじめた同人誌サイコロシリーズ。
少しずつ同人が増えていますが、今号(008)からは、西荻窪と久我山の間にある自家焙煎、ネリドリップの喫茶店、珈琲杖の店主、薗田千晴も創作文芸で参加。

山川直人 漫画「スパイの鞄」
文庫善哉 エッセイ「誰かの本」
保坂敏将 画「花」
薗田千晴 創作文芸「乳垂地蔵」
コジマケン 漫画「風神雷神」

山川直人は、不幸が蔓延する街に流れついた正体不明の男が、老夫婦に一晩の宿を求める短編を寄稿。何が幸せで何が不幸か…答えのない問いや、人生や世界の複雑が20ページの中につまっています。

A5判72pages
※山川直人さんのサイン+イラスト入り

関根美有「タピシエール 椅子張り職人ツバメさん」

関根美有「タピシエール 椅子張り職人ツバメさん」(秋田書店)¥600+税

椅子の張り替え職人=タピシエールつばめさん。
椅子の声をきいたり、話しかけるのは得意だけど、人間との会話はちょっと苦手で唯一の友達は、アパレル関係の仕事をしている小泉さん。
何でも手作りするつばめさんがつくるおやつを食べにアトリエにやってきます。
椅子と向き合うつばめさんの元には、壊れたり、くたびれた椅子、インテリアに合わなくなって椅子、行き場をなくした椅子たちが持ち込まれ、彼女は、椅子たちを労りリセットして、お客さんの元に戻してくれます。

工房には、お友達のいない小学生たくみくんや木工職人の夏木さん、様々なお客さまがやってきます。
椅子に寄り添い、心も体も支える椅子を作る、街中にふつうにいる、つばめさんという才能を関根美有が暖かく見守り描きます。

自身も生産デザインを専攻していた作者が、現在椅子張り職人となったクラスメートに取材しながら描いた職人さんと椅子の世界。
26の読み切り短編からなるシリーズですが毎回、1つずつデザインチェアーが紹介されています。

18.2 x 13cm 160pages

テクスト・松山由佳 イラスト・鈴木恵里「ともこ」

テクスト・松山由佳 イラスト・鈴木恵里「ともこ」 ¥1000+税

20代後半の架空OL「ともこ」の日常とモノローグを1年にわたる、彼女の予定表や日記の一部、漫画やイラストで再現したジン。

煩わしい実家を離れて一人で暮らし、職場の女子間では無難な返事で切り抜け、嫌いじゃないから好きな彼氏とつきあい、そんな自分の中途半端が嫌いで、周囲の人にストレスを感じたり、遠くの誰かに憧れる、ともこ。

少し病んだ内面描写やモノローグにひいたり、やがて他人の日記や予定帳を見ることに小さな罪悪感を感じるうちに、消極的な彼女の人間関係維持にほころびが生じたときから、彼女におこった小さな変化を見届ける展開にーーー

1人の女性の生活を傍観するような体験ジン。 漫画やイラスト部分、手帖、日記、現実と非現実とで紙の種類や形も違って、様々な断片が綴込まれたようになっています。

B5判78pages

ネルノダイスキ  初単行本「ひょうひょう」

ネルノダイスキ 「ひょうひょう」(アタシ社) ¥1300+税

これまで、コミティアで販売するために同人誌に描いた漫画9編に描きおろしを加えた10本を収録した、待望のネルノダイスキの商業ベースでの初の単行本。

点描のような細かい描写とシンプルなキャラクターなどいくつかのレイヤーが重なるアーティスティックな絵でシュールな世界が描かれています。

収録作品は—
車の修理に行く
コーサ
エソラゴト
アザーサイド
朝が来る
日々雑感
家葬
へのへのもへじ
皿TRIP
おおざっぱな面々

A5判228pages(アタシ社)