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ナギサプロ 怪奇短編集『生きている霊魂』

 

ナギサプロ「生きている霊魂」(梵天劇画会)¥600+税

凡天太郎と、『墓場鬼太郎』4巻以降(いわゆるニセ鬼太郎)の作者・竹内寛行の
プロダクションワークとして最も充実期にあるナギサプロの怪奇短編3作を収録。肉体を失いながらも、霊魂は他者の肉体に宿ったり姿を変えて、果たせなかった想いを成就させたり…する怪奇ものですが、そこはナギサプロ、お色気を加えることも忘れていません。

収録作品はーーー
●凡天太郎と渚プロ『生きている霊魂』
(芸文社「漫画天国」1968年7月25日臨時増刊号 サイケデリック怪奇コミック特集)

●凡天太郎andナギサプロ『仮面の天使 第二話「妖木」』&全話ダイジェスト
(集英社「週刊明星」1968年9月29日号~10月20日号連載)

●製作:ナギサプロ 画:竹内寛『妖説 紅しぐれ』
(新星社「漫画パック」1968年8月1日号)

【読み物】
田中多美子さん(凡天太郎夫人)インタビュー続編
※竹内寛行がチーフを務めたナギサプロ~凡天太郎プロダクションへの変遷とともに、時代のせいか、豪傑や猛者揃いなのかアシスタントたちの破天荒ぶりまで奥様によって明かされます。

街灯紙芝居から三流劇画への変化の激流を泳いた梵天太郎プロダクションの作品や関連資料は劇画史をひもとくうえでも貴重です。

A5判54pages

ICHASU イチャス「SUKAPONTAN」

ICHASU イチャス「SUKAPONTAN」¥926+税

芸大在学中はデザインを専攻し、オモチャを改造して作品を作ったいたが、卒業制作でマンガを制作したのを機に、おちゃらけキャラが自由に生きるPOPな世界を、なめらかでクリアな線と鮮やかな色使いで描いてきたアーティストICHASU。

コミックに登場するようなキャラクターを描きながら、5年ほど、漫画から遠ざかっていた彼女が
2016年大阪excubeでの個展で、久々にマンガを描きました。

おいしいものに目がない主人公が、その空腹を探知した謎の「句売る句助け隊」にいざなわれ、旅に出るのですが、なかなかおいしいものに辿りつけぬまま紆余曲折のうちに神様と出会うものの、主人公と登場人物たちは神様に翻弄されて…とんでもない体にされてしまうのでした。

フリーキーなまでに奇想天外、数ページにわたって描かれる絵巻物のような構成…
杉浦茂やキクチヒロノリ、ネルノダイスキなどが好きな人にオススメかも。ポップでダイナミックなICHASUの世界をお楽しみください。

スケラッコ「しょうゆさしのフェイバリ飯」

スケラッコ「しょうゆさしのフェイバリ飯」¥500+税

これまでも「にぬき・ビール・デマエ」など庶民的な食卓が作品によく登場していたスケラッコの、食に特化したイラストエッセイ!

大好きなポテチをはじめとしたじゃがいも料理、出番の多い豚肉料理のレシピ、
絶品麻婆はるさめ、カンタン豆腐料理、さらにはベランダ菜園と葉もの料理…とお財布に優しくて、かんたんだけどちょっとしたコツでおいしくできるレパートリーを紹介。
フルカラーで、ごはんやタラコのつぶつぶ感やお鍋やパスタのしずる感が表現されたイラストもとってもおいしそですよ~。

1.  は・じ・め・に
2.  しょうゆさしのフェイバリ飯 ポテチ編
3.  ポテチしんぶん
4.5. しょうゆさしのフェイバリ飯 ポテト編
6.  しょうゆさしのフェイバリ飯 豚肉編その1
7.  しょうゆさしのフェイバリ飯 豚肉編その2
8.  しょうゆさしのフェイバリ飯 たらこ編
9.  たらこ at セブン・イレブン
10.  たまごがあるとき
11.  ビッグフットくんのそれとなクッキング たまごかけごはん編
12.  ベランダ野菜大作戦 前編
13.  ベランダ野菜大作戦 後編
14.  しょうゆさしのなんとなクッキング 生春巻き編
15.  居酒屋しょうゆさしへようこそ
16.  しょうゆさしのなんとなクッキング 麻婆春雨編
17.  しょうゆさしのなんとなクッキング 平はるさめいろいろ編
18.  しょうゆさしのなんとなクッキング 豆腐に片栗粉つけて焼いたやつ編
19.  豆腐の大変身
20.  お・わ・り・に

A5判20pages

ムービーマヨネーズ/MOVIE MAYONNAIS 創刊号「青春映画特集」は未公開青春&学園映画の学参書?!

ムービーマヨネーズ/MOVIE MAYONNAISE「青春映画特集」¥833+税

日本で未公開・未発売の映画DVDを紹介するサイト、Gucchi’s Free Schoolによる未公開青春&学園映画を特集した2016年秋の上映イベントのパンフレット。
タイトルのマヨネーズは『カイエ・デュ・シネマ』の創刊者である、映画評論家のアンドレ・バサンが映画制作を(成分がバランスよく混ぜ合わさってはじめてうまくできる)マヨネーズにたとえたという(トリュフォーの記述)に由来する。

青春&学園ものにちなんで、参考書やガイドブックのような意匠で、上映全作品の紹介、200本以上の現代ティーン映画の名作巡りのフィルム『ビヨンド・クルーレス』引用リスト「チェックドリル」&作品レビューなどを掲載。
映画の原作、字幕、音楽、そして青春と学園についてとことん、それぞれのジャンルのスペシャリストたちがとことん語ります。

コンテンツはーーー
・作品評
黒岩幹子(boidマガジン/編集者/ライター)、篠儀直子(翻訳者)、柴田元幸(翻訳者)、三宅唱(映画監督)、門間雄介(編集者/ライター)、山崎まどか(コラムニスト)

・特別講義=『ウェット・ホット・アメリカンサマー』トークショー採録 松岡葉子(字幕翻訳者)

・『ビヨンド・クルーレス』チェックリスト&(ほぼ)全作レビュー
鈴木わたる/高柳翼/関澤朗/則定彩香/mika/Shimayoshi Yuka

・翻訳者こぼれ話
伊藤めぐみ(『タナーホール』)/井上牧子(『スラッカー』)/上條葉月(『シスターフッド・オブ・ナイト 夜の姉妹団』、『ティーンエイジ』)/森彩子(『ビヨンド・クルーレス』and more)/NAO(『ハイスクール マリファナ大作戦』)

・その他コラム、イラスト等
工藤鑑/高橋美希/新堀太一/本庄真理子/むぎほ/Kenji Komine(LSTNGT)/indo/Yuko Kagawa/Yumi Aita/YUSEI SAGAWA(アートディレクター)

B5判108pages

大人ごはん vol.2 「みんなの食卓探訪記」

大人ごはん vol.2「みんなの食卓探訪記」¥650+税

食を通して日常を描く新雑誌「大人ごはん」第2号。

創刊号では女優の門脇麦、作家の角田光代など、作家やアーティスト、食にかかわる人たちに、ふだんの食事について取材し、個人誌と思えぬ編集スキルを見せた「大人ごはん」。
2号目では、各地で取材を行い、大人がこどものために作るごく普通の保育園のごはん、認知症のお年寄りを預かりディサービスの託老所よりあいのごはんなど、市井の食の現場の声にじっくり耳を傾け、様々な人の様々な食についての考え方にふれ、ゆたかな食事を考えさせられる内容になっています。

ほかにも、黒磯でのフードスタイリストの高橋みどりとアンティークショップ店主吉田昌太郎夫妻の熟年夫婦の食、島ぐらしのひとり飯の贅沢と都会の外食の間で考えた事を綴った内澤旬子の巻頭エッセイ、座談会「作家と料理」では、高山なおみさんとともに、武田百合子の『富士日記』『犬が星見た』の料理を再現なども。
グラビアは、大河ドラマ『真田丸』でたか役を演じ、活躍の幅を広げる、岸井ゆき。

◉誰と食べるか?それが問題だ
「飯は飯でしかない」内澤旬子
◉手抜きごはんの嗜み
「サッポロ一番を使った実験」時岡孝行
◉特集・みんなの食卓探訪記
高橋みどり&吉田昌太郎
デジタル・アド・サービス
立野みどり保育園
宅老所よりあい
◉ごはんとわたし
岸井ゆきの
◉日々のなりわい
「ただ本が好きなだけ。それなのに…」
橙書店・田尻久子
◉何食べて生きてる?
柏田道夫
◉へべとレケの喰い飲み放談
「いろいろだよなあ、酒飲みってのは!」
大竹聡&牧野伊三夫
◉作家と料理座談会
「武田百合子さんの料理をつくる」
高山なおみ&狩野俊&マスダユキ
◉本当に愛着あるモノと暮らし
「石巻人がつくるこけし」
◉ある食卓の風景
「動物たちとの騒がしい朝食」
室谷明津子

A5判52pages (うちカラー8pages)