ミニコミ」カテゴリーアーカイブ

フランスのアーティストデュオicinoriの活版折り本「COUNT DOWN」「DESSUUS DESSOUS」

シルクスクリーンやリソグラフに限らず、古い印刷技法やローカルな印刷の愛好家でもある、フランスのアーティストデュオicinoriが、地元オルレアンで3代続く活版印刷職人リビィ兄弟のアトリエで古い活版印刷機を使って印刷した本です。

既刊の「LOI」と「JEAN& JEAN」も合わせて再入荷しています。

icinori 「COUNT DOWN」¥1389+税

タイトル通り、5から0への装飾的に描かれた数字のカウントダウンです。
余談ですが、以前にicinoriは、リソグラフで、アルファベットの中の文字を装飾的に描いた
冊子PROCRASTINATIONを作っていましたが、こちらは、数字版、活版ヴァージョンといったかんじです。

10cm×18cm 手製本 活版の多色刷りになります。
表紙には箔押し、帯にはエンボスがほどこされています。


icinori 「DESSUS DESSOUS」¥1389+税

上下逆さま、あべこべ世界を描いた活版折り本。
大好きな人が遠くにいるとき、帰ってきたときーー魚が空を泳いだり、人が犬小屋や檻の中、動物が外…6つのイメージを収録しています。

10cm×18cm 手製本 活版の多色刷りになります。
表紙は箔押し、帯にはエンボスが施されています。

フランスのアーティストデュオicinoriのリソグラフ本「L’AMI」「TEUSAQUILLO 」「n the shell」

フランスはオルレアンのアーティストデュオ、マユミとラファエルによるicinoriのリソグラフ本が3種入荷しました。絵本や挿絵などでフランス内外で活躍する2人は、学生時代から、中古で買った古いリソグラフで自ら印刷や製本を手掛け、企業やショップとコラボする人気作家となった今も、上質なジン作りを続けています。
共同制作の間は、作品を2人の間で往復させながら、編集者目線で互いに相手の描いたものを修正しながら加筆してゆくのだとか。

icinori「L’AMI」¥1389+税

真夜中に目がさめた子供が、謎の訪問者とともに世界の果てまで旅をする、一夜の物語。

点描によるやわらかでニュアンスある絵を古いリソグラフによる2~3色印刷で、味わい深く、アーティスト自ら印刷・製本しています。
表紙はシルクスクリーン3色刷りで、一部、銅色の箔押しがあります。

20.5cm×21cm 20pages
本文は簡単なフランス語ですが、最後のページに英訳もまとめて出ています。


icinori リソグラフ 「TEUSAQUILLO drawing in BOGOTA」 ¥741+税

アンスティチュ・フランセの招聘で、コロンビアの首都ボゴタに滞在したicinoriの二人がテウサキリョ地区の建物に取材したデッサンを現地のLA SILUETAのリソグラフで作家たちが印刷したもの。

15.5cm×23.5cm 16pages


 

icinori「 in the shell 」¥1389+税

デュオの片割れMayumi Oteroが、フランス東部のナントゥア湖畔で生まれたアパレルブランドCotélac(湖畔の意味)の2015年の春夏コレクションのために描いたモチーフを収録したジン。

表紙は青い独特の風合いの紙に黒インクで印刷されており、光の反射加減によって金色っぽく見えたり黒になったりします。以前に白い紙ヴァージョンで出されましたが、表紙の紙とインクを変えての改訂ヴァージョンで再入荷しました。

29cm×31cm 24pages リソグラフ6色刷り。
小さな厚紙の本の真ん中に大きなサイズの本がはさまった形になっています。

渡辺大輔「キャバレーに花束を 小姓町ソシュウの物語」

渡辺大輔「キャバレーに花束を 小姓町ソシュウの物語」(傑作屋)¥1280+税

かつて山形市小性町にあった東北最大のグランドキャバレー”ソシュウ”(84年閉店)が、2017年に開店60年目を迎えるにあたり、現在この界隈で飲食店を経営する筆者がゆかりの人々に取材して自費出版した貴重なインタビュー集。

かつての花街に、57年に開店したソシュウは東北一のキャバレーで、淡谷のり子や黛ジュン、欧陽菲菲ら人気歌手やアート・ブレーキーなど米国のジャズドラマーがステージに上がるなど、数多くのショーが開かれる大人の社交場として賑わい、小姓町は仙台の国分町と並ぶ繁華街でしたが接待需要の激減でソシュウが閉店すると町も衰退してしまいます。

近所のスナックマスターから当時の盛況ぶりを聞いた、30代の筆者はインターネットのない時代の地方の世俗の文化とあって、資料も乏しい中、当時働いていたホステス、バンドマン、ボーイ、常連客など24人に取材し、トークリレー形式で、ソシュウと小姓町の往事の反映を記録しました。

当時、日本の都市にあった、大人の社交の場、グランドキャバレーの模様を伝える貴重な資料です。北九州のグランドキャバレー「ベラミ」の踊り子さんや芸人さんたちを撮った写真集ベラミもあわせてどうぞ。

B6判140pages

APIED vol.29「夢野久作『ドグラ・マグラ』『少女地獄』他」

APIED vol.29「夢野久作『ドグラ・マグラ』『少女地獄』他」¥600+税

毎号、ひとつのテーマに、文筆家、研究家、読書好き、様々な書き手たちが、書評やエッセイ、小論文、創作(漫画も)を寄せる文芸誌。

没後80年を過ぎても、今なお人気の夢野久作。
26号のシュルレアリスム特集の中で夢野久作についての原稿をきっかけに未読作品を繙いた編集人が、成立した時代を超えた自由すぎる作品世界に魅了されての特集。

本文中の人形作品の作家は天野可淡、撮影は片岡佐吉、表紙挿画は銅版画家の山下陽子、表紙を開いての赤いトレペの遊び紙のステンドグラス模様も印象的。

千野帽子「『白髪小僧』と『百年の孤独』文藝ガーリッシュ・読書おぼえがき」
黒田大河「アンポンタン・ポカン君と読む『ドグラ・マグラ』」
吉川麻里「憧憬」
金澤一志「あたたかい夜」
金城京香「地獄の沙汰も」
黒川ろほ「『ドグラ・マグラ』の著者松宮源三
中村惠一「押絵の挿絵ーー夢野久作と竹中英太郎」
一之田吉「狭間の生活」
金城静穂「オトギバナシの『白髪小僧』」
菅野水紀「奈落」
砂岸あろ「アクムの瓶詰」
藤井祐介「鶴見俊輔論」
蒔田あお「先生、ワタシワタシ」
楡りふか「前世の記憶」
佐久間慶子「孫中山先生の子」
谷口基「「卵」小考」

山本善行「善行堂通信」人との出会い、本との出会い(11)

表紙装画 山下陽子

22cm×13cm 76pages

紙とインクの同人誌 CDT 02「LIVING THINGS 鳥獣虫魚」

紙とインクの同人誌 CDT 02「LIVING THINGS 鳥獣虫魚」¥1200+税

字とタイポグラフィを愛する、TDC (東京タイプディレクターズクラブ)の同人誌。
編集長 は毎号交代、1 冊 1 テーマ、発行は不定期、定められたフォーマットはなし、という不思議な自由冊子です。

2号のテーマは、LIVING THINGS「鳥獣虫魚」。

デザイナーの視点からは、文字やフォントが、蛇や虫、鳥のような動く生き物にも見えることもあるようで、そうした目を持つデザイナーたちが、眺めたり考えるいきものについて語っています。

編集長と表紙デザイン を井上嗣也、本文ページデザインを祖父江慎、造本設計を菊地敦己が担当。

TDC 会長の浅葉克己をはじめ、有山達也、伊勢克也、井上嗣也、井上庸子、葛西薫、菊地敦己、祖父江慎、 仲條正義、中村至男、服部一成の 11 名に加え、ゲスト寄稿者に写真家・宮崎学とジョン・ ワーウィッカーを迎えた特異な執筆陣となっています。

A5判変型 48pages 1200部限定 アイレント中綴じ / ダブル表紙
表紙は2種類ありますが、本文は同じです。