ミニコミ」カテゴリーアーカイブ

PE=PO(ペポ) 01「特集:カムアウト」

pepo

 PE=PO(ペポ) 01「特集:カムアウト」¥500

 2009年の8月、ネット上で知りあった2人のブロガーがTwitterで交わした「雑誌を作りたい!」という会話がきっかけで創刊された非営利インディペンデント・マガジンpe=po
 The personal is political(個人的なことは政治的なこと)を切り口に、幅広いトピックをとりあげてゆく予定で、年2回のペースで発行の予定とのこと。
 創刊号の特集は「カムアウト」。編集人が自身のブログでレズビアンに関する問題に触れることが多いこともあり、巻頭のアンケート結果でも性的指向に関するカムアウトへの回答が多数ある一方で、主に精神疾患などの病気、セックスワークなどの職業問題など、様々なカムアウトが挙げられ、カムアウトすることのメリットとデメリット、意義や方法などが挙げています。
 また様々の立場からのカムアウトについて思うところが寄稿され、編集人によってひとつの結論に落とし込むことなく、紹介されています。
 マガジンと並行してwebでもプロジェクトを展開、個人と社会の間の問題をとりあげつつ、ネットワークを築いてゆくよくで、未知数の部分も大きいけど、その”まきこみ力”や”越境力”に大きなエネルギーが感じられます!
A4判50P
(表紙とインタビューページはカラー印刷、その他のページはモノクロ簡易印刷)

小明写真集 空気人間

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「小明写真集 空気人間」¥2100

 「欠陥 小明」に続く、小明の自費出版写真集の第二弾。

今回のコンセプトは“影のうすさ”。空気人間ならではの存在感を写真とテキストで、めいいっぱいお届けします!
 ひそやかさに満ちたエピソード満載の個人年譜、通り過ぎていった合コンやクリスマスなどの思い出などを散りばめながら、スルーされたグラヴィア世界に自らリターンしての個人写真集です。
B5判28P
 

ぴろぴと「ロボット」

robot

ぴろぴと「ロボット」¥368

 漠然とした不安感に包まれるホラー映像作家ぴろぴと氏の「絶望工場」に続くコミック。
 今回は、イラストの抽象度も増し、テクストと一体化し、迷宮のような様相を呈しています。
A5判16P

robot cover

表紙はこのように黒一色で、左下に作者名とタイトルが小さく入っています。

武富健治責任編集「鈴木先生教科書ガイド1」

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武富健治責任編集「鈴木先生教科書ガイド1」¥600

 緋桜山中学校2年A組の担任で国語教師の鈴木先生と生徒たちの日々の出来事や事件を、先生の内面描写とリアルな描き込み、壮大な学園ドラマとして現在進行中の武富健治『鈴木先生』。
 すでに2009年までに単行本8巻が発行されましたが、そこで、多くの登場人物とそのキャラと関係性を整理するガイドブックが、作者自らの編集で作られました。

 これまでに名前が出てきた全キャラを描きおろしポートレイトつきで解説、主要キャラには数々の逸話も紹介されています。
 巻頭には描下し漫画1Pと、これまでのカラー扉で主な出来事とロゴの変遷を辿る3Pのカラー記事が、巻末には、「初期の鈴木先生」「バタフライナイフ事件の真相」など文章トピックも設けています。
 また、登場人物の名前でもあだ名でも検索できる索引も付されています。
 
 ガイドブックとしてはもちろん、座席表など、作品を構想する上で作家が作りあげた、2年A組の世界を垣間見ることができる、メイキングものの側面も持ち合わせた冊子です。
A5判72P

泉信行 他「フィクション・ハンドブック」

フィクション・ハンドブック

泉信行 他「フィクション・ハンドブック」 ¥1290

 マンガはもちろん、物語やエンタメにも通じる、フィクションを読み解くうえで思考のツールになるような評論を集めたアンソロジー。
 編集人で執筆者のひとりでもある、「漫画をめくる冒険」の泉信行が知人との対話の中で興味をもったポイントを、改めて原稿にしてもらうという形でまとめられた新書版サイズのガイドブック。

 内容は—
chapter 1 視点論
「恋愛劇にみる視点の折り返しと、『うっかり感情移入』:みやも(ブログ:身辺雑感/脳をとろ火で煮詰める日記
「内語と負け役と個人主義」伊藤悠(ブログ:指輪世界の第二日記
「フィクションへの〈入口〉と〈ハシゴ〉」:泉信行

chapter2 感想論
「良い映画と悪い映画と千利休」:泉信行
「あなたの感想・批評がdisられるとき」:泉信行
「「面白さ」におけるアマチュアリズムの優越–ニコニコ動画を例に–」:大工(DikePとは (ダイクピーとは) – ニコニコ大百科
「「媚び」とは」:泉信行
「「王道」とは」:泉信行

chapter3 漫画論
「津田雅美コマ割り研究序説 ver.2」:高柳紫呉(ブログ:紫呉屋本舗
「津田雅美と」ページの輪切り」:泉信行
「「視る」ための手がかりはどこにあるか–マンガにおける「視点」をめぐって」:岩下朋世(個人サイト:IWASHITA Housei

 新書判140P