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架空 No.06 2010.07

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架空 NO.06 2010.07 ¥1050

The Undiscovered Magazineのキャッチコピーを持つ架空。この4月から、1年間月刊での発行を宣言し、ゾロ目の日が発売日になっていましたが、7月号が出るはずの6月には音沙汰なく…。しかし、それは、この号の特集・安部慎一の編集作業が盛り沢山すぎたため、だそう。取材等は別に、編集作業だけでまる一ヶ月を要し、70Pのボリュームに仕上がっていますが、『やりたい事だけをする事は楽しかった」というだけに内容も充実。作品のモデルで恋人でいた後に妻となる美代子のヴァリエーションとして一貫して描き続けられる裸婦たちの変遷を作品を追いながら辿ってみたり、九州の田川に作家を訪ね、地元の駅舎や街並の写真とそれが描かれた作品のコマを並べて見せるなど、アベシン作品のすみずみに行き渡る想いが伝わります。(尚、さらに来春にはアベシンのみの別冊も発行の予定のようです)

【内容】

■特集・安部愼一

西野空男×安部愼一『安部慎一インタビュー』
旧作再録『海のこちら』
安部慎一×斎藤種魚『愛』
安部慎一×西野空男『夜曲』
沿道叡智『安部慎一の裸婦像』
金ゐ国許『安部慎一に会いに行く』
まどの一哉『西遊』第四話

■四コマ架空
くるみみどり (初参加)
山坂ヨサンセン
砂糖ヒロタカ (初参加)
ピーター・ラリー (初参加)

■資料
「月刊ガロ目次録」第四回
久保隆『「情況」的場所へ(4)』

■マンガ&よみもの
川勝徳重『本のはなし』(初参加)
三本美治『夜のホッケー 行けない男の巻』
キクチヒロノリ『未発表掌編群』
炭子部山貝十『文化おしり』
小野原教子「詩とマンガを繋ぐもの」–倫敦で私に似ている人に会う
花崎五郎『笑う角には』(初参加)
鳥子悟『ぶくぶく』
ニシマキハヤト『KYOUDAIGENKA』

B5判160P

私ドキュメンタリーDVDマガジン「月刊 岩淵」創刊

IWABUCHI

月刊 岩淵 01」 ¥1000

自身のフリータ−生活を撮った『遭難フリーター』が山形国際ドキュメンタリー映画祭をふりだしに各地で上映され話題となった岩淵弘樹監督が、3年ぶりの映像作品となる「月刊 岩淵」をリリースしました。

ミュージシャン豊田道倫氏の勧めに背中をおされ、注文仕事とは違う、自作を再び撮り始め、コンスタントに撮影、生産・販売する方法としてDVDマガジンを創刊しました。

今回、自身に密着したテーマとして選んだのは、介護の訓練学校で知り合った46才のクラスメートのおじさん=並木さん。クラスで浮いた存在でいながら、岩淵監督には気さくに声をかけ、タメで語りう並木さんと、青春18キップで触れ合い旅行。ふつうのおじさん並木さんが電車の中で、あるいは駅前広場で、何の衒いもなく語る様子が次々と映し出されるが、並木さんの人柄か、監督の並木さんへの想いゆえか、ついつい聞き入ってしまう。やがて、並木さんが抱える過去が明かされ、市井の人のドラマや胸のうちに触れたような…。長距離列車で向かい合わせに座って話すその親密さや20分の尺が、DVDを家で再生してモニターで見る私的な小空間にマッチします。

(といっても岩淵監督は、こうしたDVDマガジンを作りつつ、再び劇場公開できる映画に辿りつきたいとのことです)

音楽:冷牟田敬(Paradise/昆虫キッズ)、ライナーノーツ:松本亀吉

No.1 Heaven や メイコグなど、近頃、いい感じの自主制作DVDマガジン多し!

グラフィックジン Nazi Knife 

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Nazi Knife 06 ¥1890

フランスのノイズィなグラフィック・ジン「Nazi Knife」の最新号が入荷しました。名前はとんがっていますが、半分は冗談?!  様々なアーティストによる作品は、凶暴なものから、キモ系、脱力系、まぬ系、不可解系のカオス、でもご覧の通り、イメージが盛り沢山でなんだかパワフル! 作家プロフィールとか編集後記、インタビューのような文字情報はなし、お構いなしっ、とにかく見ろ!という勢いです。

掲載されている作家は

Hendrik Hegray / Jonas Delaborde / Stephane Prigent / Roope Eronen / Spencer Clark / Jamie Mc Neill / Julien Carreyn / Pat Maher / Leon Sadler / Frederic Fleury / Heath Moerland / Andy Bolus / CF / Andres Ramirez / James Ferraro / David Douard / Antoine Marquis / Pascal Doury / Cyrille Le Vely / Jacques Noel / Dylan Nyoukis

後のフランスのグラフィックジンに影響を与えたパスカル・ドゥーリー(2001年没)から、ノイズ・ミュージシャンのEvil Moistureことアンディ、書店 un regard moderneの店主ジャック・ノエルや若手作家たちとさまざまなアーティストが参加しています。

146×215 196P オールカラー(オフセット)

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※この号は円高還元があって安くなっています※

バックナンバーもあります。

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Nazi Knife 05 ¥2520

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Nazi Knife 04 ¥1890

藤宮史 木版漫画集「猫の世界」

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藤宮史 木版漫画集「猫の世界」普及版(黒猫堂) ¥1800

木版漫画の藤宮史(ふひと)氏の自費出版本が入荷しました。擬音を除く文字以外はすべて木版画で描かれており、風合いのある藁半紙に印刷してあります。表紙は、5色刷りシルクスクリーンで、中央に手刷り木版画一枚を貼付しています。限定100部。うち80部が普及版になります。

猫を主人公にしながら、その猫が詩を作ったり絵を描く仕事をしているところは作家自身と重なり、昭和レトロな景色がリアルに再現された木版画のタッチとあわさり、現実とフィクションがまろやかにとけあってます。

【収録作品】
パラソルの微風(16P)
「星のはじまり」の話(4P)
雨あがりの鷺宮の坂道(4P)
海の思い出(2P)
或る夏のいちにち(8P)
池畔の家(18P)
<特別掲載>木版抽象漫画○・△・□(まる・さんかく・しかく)(14P)
時計のネジ(1P)

B5判90P

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マンガ文献研究 特集:エロ

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マンガ文献研究02 特集:エロ (有古堂)¥1000

特集:エロのコンテンツは——
■《自著解題》塩山芳明+南陀楼綾繁
エロ漫画編集者・塩山芳明が「嫌われ者の記 エロ漫画業界凶悪編集者血闘ファイル」「現代エロ漫画」「出版業界最底辺日記 エロ漫画編集者「嫌われ者の記」」「東京の暴れん坊 俺が踏みつけた映画・古本・エロ漫画」「出版奈落の断末魔 エロ漫画の黄金時代」といった自著を業界や版元の事情,売上げや反響も含めて(というかそれが中心)振り返りつつ、並行してミニコミでのインタビューをきっかけに塩山に出会って以来、編集者として今日まで15年のつきあいのある南陀楼綾繁が脚注と称して、次第に彼の本の編集にまでコミットするようになった経緯と編集人の立場からのコメントをスパイシーに書いています。
■ 「エロマンガを知るための○冊」松田友泉:エロ漫画に関する文献紹介
■「エロと図書館」書物蔵
■《復刻》「エロ劇画の現在」(1994年「マンガ史研究」第一号より復刻)+「一六年後の後記」宮本大人
■「エロ雑誌の活字黄金時代」永山薫
連載
▼岩下朋世「あるマンガ研究者のどうにかなる日々」
▼河浜秀明「エッセイマンガ史」
●名著解題 柴野京子『書棚と平台』
●図録蒐報 萩尾望都原画展ほか
編集後記
文献収穫特別版
『彷書月刊』マンガ関係記事ほぼ総索引
A5判108P