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2月17日 お休みをいただきます

2月17日(水)は、タコシェのあるビル、中野ブロードウェイが電気設備点検のより全館閉鎖となるためお休みをいただきます。館内のお店はすべてお休み、建物内に入ることができませんので、ご来店予定の方はご注意ください。

お休み中は、オンラインショップをご利用くださいませ。

お休み中の、メールのお返事やオンラインショップの受注メールや発送は18日以降となりますので、ご了承下さいませ。18日以降は通常通り、12時〜20時の営業になります。

2015年に人気だった本やジン

2015年を振り返って、タコシェで、たくさんお求めいただいた本をご紹介します。お客様、作家さん、版元さん、どうもありがとうございます。在庫が少ない本もございますので、ご興味をお持ちいただけましたら、お早めにご覧くださいませ。

【書籍部門】
1 掟ポルシェ最低コラム集「出し逃げ」(おおかみ書房)店頭在庫のみ
出し逃げ

2 「中原昌也の人生相談 悩んでいるうちが花なのよ党宣言」(リトル・モア)
中原昌也の人生相談

3 村田らむ「ホームレススーパースター列伝(ロフトブックス)
ホームレススーパースター列伝

【漫画部門】

1 早見純「性なる死想」(久保書店)
聖なる死想

2 呪みちる「火星の高校の夜」(トラッシュ・アップ)
火星高校の夜

3 ひよどり祥子「死人の声をきくがよい」(秋田書店)
死人の声をきくがよい

【ジン、自主制作部門】

1 何者からかの手紙(BOOOK SOUNDS)
何者からかの手紙

2  「欠陥小明III」
欠陥小明III

3 怪処 VOL.8
怪処 VOL.8

パキート・ボリノとLe Dernier Cri、およびアーティストStu MeadとReinhard Scheibnerへの支援の呼びかけ

stu-petition

タコシェと関わり深いアーティストたちがひとつの展示をめぐって活動の危機にあります。

90年代から、タコシェにシルクスクリーンの刺激的なグラフィックブックを届けくれる、フランスはマルセイユの出版芸術集団Le Dernier Criの主宰者パキート・ボリノ。昨年の南フランスでのHeta-Uma/Mangaro展では共同キューレーションをつとめ、50人近い日本の作家と作品を現地で紹介してくれました。

もう一人は、2012年にタコシェで個展を開いてくれた、在独アメリカ人アーティストStu Meadです。

fentasia cards

7月から8月27日まで、La fricheというマルセイユの複合芸術施設内のLe Dernier Criのアトリエで、Stu MeadとReinhard Scheibnerの在独アーティストの二人展が開催されました。これはいつも行っているアトリエ展示で、Le Dernier Cri(LDC)はすでに何冊かのStuの本を出し、ここで作品展示もしており、アトリエは何ごともなく500人ほどの来客を迎えていたようですが、一方で、作品がエログロであるとの理由から(特に幼児性愛が問題され)、18禁などの対応はとったものの、電話やメールでパキートやLDC、会場となるla friche、マルセイユ市の文化芸術関係の部署に、不特定の脅迫が執拗に繰り返され、ネット上にパキート(および関係者)の個人情報まで晒されました。

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(2012年のStu Meadの展示の際に、Le Dernier Criが作ったカタログ)

8月末には、地方選を控える極右政党国民戦線(FN)のネガティブキャンペーンの材料になり、PACA(プロヴァンス=アルプ=コート・ダジュール地域圏)の助成を受けたla fricheが幼児性愛ポルノを公開しているといった非難がSNS上で展開され、アトリエ閉鎖を求める抗議も起こり、極右に近いキリスト教集団まで加勢。

8月28日のla friche内の新施設Art-O-Ramaの開館式を考慮して、展示は27日に繰り上げ終了しましたが、開館式に際してウルトラカトリックが(すでに終った)展示の打ち切りを叫ぶ事態に。作家たちのフランスでの活動禁止を求める署名も進行中で、これに対して表現の自由に基づくパキート・ボリノとLDCならびにStu MeadとReinhard Scheibnerを支持する署名もはじまりました。

La fricheは争いを避けながらも、表現の自由を守りLDCを支持するスタンス、脅迫と炎上の渦中のパキートは、「年頭にシャルリ・エブドが攻撃され、自分までもが20年間やってきたことを今さら非難され、中世に戻ったみたい」と困惑しながら、なおアトリエで印刷を続けています。

ーー以下、署名のためのサイトと参考記事のアドレスです
Un Dernier Cri contre la censure
表現の自由に基づき、パキートおよびLDC、Stu MeadとReinhard Scheibnerを支持する署名はこちらです。仏文に続いて全文の英訳があります。(le dernier criにかけて検閲への叫びのタイトル)ご賛同いただけましたら、署名をお願いします。

【参考記事】
9月4日のル・モンド
この概要の英語版
9月3日のLa Provence.com
9月1日のles inRocks

2014年 あけましておめでとうございます

Takeo Yamada Lungta

新年おめでとうございます。

昨年はどうもありがとうございました。今年は、引き続きのプロジェクトに加えて、新しいお楽しみも用意中です。

さて、年頭の写真は午年にちなんで、Takeo Yamadaさんのパラダイスロストという三部作の作品集の一作目「Lungta」から、北海道は根室半島の馬たちです。

チベット語で「風の馬」を意味するルンタ。この北の馬たちは根室半島に生息する、日清・日露戦争時代に北海道の在来馬と大型馬などを掛け合わせ、軍用に改良された馬たちの末裔だそう。終戦でお役御免になり、現在は輓馬(ばんば)として北海道競馬で見られるほか、根室半島付近に半ば野生化して放置されているのだそうです。

荒涼とした極東に追いやられながらも、摂理を受け入れて穏やかに暮らす馬たちの姿に、写真家は楽園を追われたアダムとイブ、ミルトンの失楽園のイメージを重ねます。私は馬たちの安住に地に、大島弓子の「ロストハウス」を連想します。

さて、健気なお馬さんを見て作家はこう語ります。「チベットのタルチョに描かれたルンタから見るように、古代から人は風に吹かれる馬たちに祈りを乗せたことでしょう。馬は人間の心を読むといいます。馬が内包する精神的安らぎと、馬と人間との悠久の交感に思いを巡らせながら、この作品が私たちの限りある未来を展望する一助となれば幸いです」

みなさん、HAPPY NEW YEAR!

Takeo Yamada サイト
こちらで、Lung収録の他の作品もご覧になれます。
※1月6日(月)〜12(日)森岡書店にてTakeo Yamada個展「THE PARADISE LOST」

Takeo Yamada Lungta