アート」カテゴリーアーカイブ

Fanette Mellier「Aquarium」

Fanette Mellier「Aquarium」 (Editions du livre) ¥2500+税

Dans la luneで、シンプルな色と形の組み合わせによって、美しく静謐な月の満ち欠けを表現したFanette Mellierが、今度は水の中の世界に読者を誘います。

半透明の紙の片側には、グレイの濃淡で水槽と水棲生物たちのシルクエットが浮かんでいます。そして、ページをめくるとその裏側には、影とはまた違った形の色鮮やかな幾何学模様が描かれています。さらにページを透かして見ると、裏側のシルエットと色とが重なり、水の中の劇場に、第三のクリーチャーたちが現れます。
夢のようなグラフィックのイリュージョンが12の水槽で展開されます。

表紙には、透明な箔で水棲生物たちのシルエットが浮かんでいます。
21 x 18 cm 50pages パントーン10色印刷

グレイの濃淡で水槽の中にシルエットがみえます

シルエットの水槽の裏側には、美しい色合いの幾何学模様。

ページをすかしてみると、シルエットと幾何学模様とが重なって、新しい景色が浮かんできます。

二艘木洋行 Hiroyuki NISOUGI+平山昌尚 Masanao HIRAYAMA「NEW HORISON ニューホライゾン」

二艘木洋行 Hiroyuki NISOUGI+平山昌尚 Masanao HIRAYAMA「NEW HORISON ニューホライゾン」(Talion Gallery)¥2000+税

「お絵かき掲示板をはじめとしたペイントソフト環境に、プリンタや手描きの描画環境をエミュレートする、あるいはその逆を行うことによって、いくつかの意図的なエラーを発生させようとする」手法の二艘木洋行と
反対に「太さが一定で線に肥痩を生まないフェルトペンと定規を用いて、ひとつひとつの描線が持つ絵画内容に関与的な諸情報を可能な限り減少させようと試みている」平山昌尚の
カップリング画集。
2つの画集の表紙が繋がっていて、広げるとステレオで並行して見ることができる造本です。

29.7 x 21cm 56pages English/Japanese
テキスト:副田一穂、中尾拓哉/デザイン:刈谷悠三+角田奈央/neucitora
それぞれのアーティストの名刺大のカードつき

日本語版 Gao Yan 高妍「緑の歌」

日本語版 Gao Yan 高妍「緑の歌」(Mangasick) ¥694+税

台湾のアーティスト/漫画家Gao Yanが、細野晴臣の歌から着想した、コミック「緑の歌」。
はっぴいえんどや細野晴臣をBGMに、現在の台湾の若者の気持ちを描いた作品は、偶然にも、作詞家・松本隆の手に渡り、SNSで言及したことから注目されました。作者と台湾の良質な作品を日本に届けたいとかねてから心に暖めてきた台北の書店Mangasickは、この事件に背中を押され同作の日本語版を制作しました。

高校生のときから「風をあつめて」を聴いていた主人公は、念願の日本旅行に出て、レコード店で「風街ろまん」を購入します。そのとき店内に流れていた曲が気になり、店員に問うと、それはHOSONO HOUSEでした。台湾に持ち帰ったその曲を聴きながら、主人公心の中に様々な思いが募ってゆきます…。

日本版にあたって、表紙を新たに描きおろし、日本と台湾のそれぞれ母語の異なる二人の翻訳家(日本語←→中国語)と日本語を使いこなす作者自身で翻訳を完成させました。

「Studio Voice」にもイラストを描き、最近では日本にも活躍の場を広げる注目の作家の掌品をぜひご覧ください。

B6判36pages

Chou Yi 周依「NIOU ROU CHANG」牛肉場 / 「PROCESS」經過

Chou Yi 周依「NIOU ROU CHANG」牛肉場 ¥2037+税

台北のアーティスト周依(Chou Yi)の作品集。

牛肉場(ストリップ劇場)がモチーフのリソ印刷の作品集。
圧倒的な存在感で、ステージに立ったり、ポールダンスをする女性たちの姿が描かれています。
リソグラフを使ったグラデーションや色の掛け合わせも美しい本です。

23.3×17.2 cm 上製クロス装 28pages YY PRESS
200部

Chou Yi 周依「PROCESS」經過 ¥1018+税

黒い紙に銀で印刷された、石畳と看板でいっぱいの街の様子。
インディペンデント音楽のフライヤーや壁画を手掛けるなどしていたChou Yiのストリートカルチャーに近いテイストが発揮されています。

27×21cm 28pages YY PRESS
200部

「マッチと街 マッチがあった頃、高知の街はずっと元気であった。」

「マッチと街 マッチがあった頃、高知の街はずっと元気であった。」 (「マッチと街」出版委員会)¥1800+税

喫茶店や飲食店で普通に煙草が吸われていた時代、それぞれのお店は、オリジナルマッチを作って、客たちに配っていた。商店街も賑やかだった頃。スマホやネットもなければ、瀬戸大橋もなく、都心への飛行機も日に数便…今よりずっと不便だったけど人口30万人足らずの街には、たくさんの居場所があった。

そんな時代、1960年代から1980年代を中心に、高知県の400点あまりのお店が製作したマッチ箱のコレクション約700点を収録。

エリア別にマッチを分類しながら、古くからのお店に取材したり、土電会館のような高知のランドマーク、マッチ箱デザインや喫茶店についての写真や資料、読み物もところどこにあり、マッチ箱を通して、紙文化、ローカルカルチャー、コミュニティなど、様々なものが見えてきます。

18.7×12.7cm 192pages