同人誌から商業誌掲載作まで日本の漫画を特集したコミックアンソロジー「Glaeolia 1」

「Glaeolia 1」(Gracier Bay Books)¥3182+tax

アメリカのGacier Bay Booksが発行するインディ・コミック・アンソロジーGlaeolia.
タイトルはGlacical(氷の、氷河の)とAeolia(浮島、ギリシア神話の風の神)からの合成語だそうで創刊号は、同人誌の作家を含む日本の12作品を紹介。英訳では紹介が初となる作家も多数含む、独自の視点からの編集です。

すべてCold Cube Pressによるリソグラフ印刷で、表紙はラミネート加工が施されて独特の感触です。

森泉岳土「ハルはきにけり」Spring has come
ひうち棚「フォトグラフ」Photographe
奥田亜紀子「るすばん」Watching the house
森田るい「サンスのビン」Sansu’s bottle
温田庭子「菓子はるあき」Haruaki Confectionary
もぐこん「まんだらけで待ち合わせ」Meeting at Mandarake
増村十七「夜をあるく」Aya
川勝徳重「徳富重耕の死」The death of Tokutomi Juko
亜蘭トーチカ「川へ行く」Going to the river
雜賀 信之介「無題」Untitled
よそ町「胡桃川」Walnut River
山川直人「眠られぬ夜のために」For sleepless nights

表紙イラスト 森雅之

17.7×25.4cm 250pages 300部 ナンバリングつき

山本美希「かしこくて勇気ある子ども」

山本美希「かしこくて勇気ある子ども」(リイド社)¥1800+tax

『Sunny Sunny Ann!』『ハウアーユー?』以来、6年ぶり長編作品。

第一子妊娠を診断された若いカップル。
夫は妻に寄り添い幸せなムードに包まれ帰宅する。
出産・育児情報をチェックし、着々とベビー用品を買いそろえる二人。
ある日、妻は、11才から子供の教育の機会を訴えてきたマララさんをはじめ世界で活躍する子供たちを紹介した本を書店でみつけ、生まれてくる子と未来に希望を感じる。

自分たちの子供も、賢く勇気ある子供に育ったら…子供に無限の可能性を未来を託していたそのとき、マララさんが凶弾に倒れる事件が起き、妻は動揺し、何かが狂いはじめる。

このまま子供が生まれていいのか、この世界に? 予定日がすぎても、子供が生まれる気配はなく、憔悴する妻は突発的に不安を爆発さえ暴走してしまう…

女性をテーマに描き続けてきた著者が見つめ直す現実。
web連載から、オールカラー、左綴じ横書きの新しい制作方法、スタイルにも取り組んだ作品。

巻末にパオロ・ラ=マルカの作品解説つき。

B5判変型 168pages

横山SAKEVI 「Oppressive Liberation SPIRIT Volume 1」

横山SAKEVI SAKEVI YOKOYAMA 「Oppressive Liberation SPIRIT Volume 1」¥10000+tax

G.I.S.M.創成期からのフライヤーやジャケット、WARPやBURSTに掲載したアートワーク、自身のブランド「stlTH®️」、横山SAKEVIによる数々の作品から醸し出されるシニカルな狂気をお届けします。画集第1弾。

【横山SAKEVI】
アナーキーアンドヴァイオレンスのスローガンを標榜し、G.I.S.M.のアルバムジャケットなどのアートワークのヴィジュアルコンセプトを手掛ける他、自身のブランドstlTHではアンダーカバーのデザイナー高橋盾とのコラボやメッセージ性の高いTシャツなどを発表する。

A4判320pages

祝 スチャダラパー30周年「余談 シン・ヨダン」

「余談 シン・ヨダン」¥1818+tax

祝 スチャダラパー30周年!
スチャダラパーが、会いたい人に会いに行き、愚にも付かない余談を延々と繰り広げる、インディーズ雑誌『余談』10年目の第10号。

今回のタイトルは 「シン ・ ヨダン」 です。
余談史上最大のページ数272頁で、 余談ありエッセイありイラストありファンジンあり
YouTube ネタあり漫画あり。 読み応え満載の1冊です。

主な内容は—
余談 01 宮藤官九郎 × スチャダラパー (この世界線に入る直前の2万字余談!)
余談 02 やけのはら (「寅さん」 テーマの名随筆!)
余談 03 宇多丸 × スチャダラパー (映画カウンセリングの2万字余談!)
余談 04 Mummy-D×ANI× セク山 (ヒップホップ好きは必読の2万字余談!)
余談 05 白根ゆたんぽ (きゃわわイラストつきの随筆!)
余談 06 しまおまほ × 高木”JET”晋一郎 × 藤原大輔 × 田口陵 (ファンジン 「SDP 愛」 !)
余談 07 A.K.I. (スチャダラパーとは 30 年のお付き合い!)
余談 08 本秀康 (描き下ろしの 「渡鬼」 漫画!)
余談 09 なんでもクロスレビュー (feat. ローリング内沢!)
余談 10 田島貴男 × スチャダラパー (田島さんの 「どうかしてる趣味」 を深掘り2万字!)
余談 11 ウナ丼 × サンキュータツオ ×Bose (クルマ系 You Tuber ウナ丼さんとコラボ!)
余談 12 yart 先生 (「仮面ライダーロケ地大画報」 の yart 先生ですよ!)
余談 13 かせきさいだぁ (ゆる〜い4コマ漫画&質素亭レシピ公開!)
余談 14 シャシャミン (在宅ワーク漫画!)
余談 15 大根仁 ×SHINCO (大河ドラマ 『いだてん』 の裏話がてんこ盛り!)
余談 16 藤原ヒロシ × スチャダラパー (カリスマの余談!長い!貴重!)
余談 17 ほしよりこ (新作描き下ろしの 「ラブストーリー」。 余談だけになんと 65P !)

A5判272pages

インディペンデント文芸誌 「海響 1号 大恋愛」

海響 1号 大恋愛 (海響舎)¥1500+tax

昨年、ヴァージニア・ウルフの「かわいい」側面に着目した同人誌『かわいいウルフ』で注目のライター/編集者 小澤みゆきがインディペンデント文芸誌「海響」を創刊。
1号目のテーマは恋愛。30名の書き手が創作、エッセイ、評論を寄せました。

第1部 創作
●オマージュ創作
「ひとひら」永山源(短歌)
「ストリング・カルテット」小澤みゆき(掌編小説)

●小説 恋愛がテーマの書き下ろし短篇小説。
「古風な恋の物語」甘木零
「けだもの」太田知也
「夏の冒険」花大猫
「もどれない針」小澤みゆき
「プレゼンス・アブセンス」木花なおこ
「大恋愛」櫻木みわ
「血管腫」汐入憂希
「暮れ惑う秋」谷田七重
「火星の囁き」水原涼

第2部 特集:大恋愛

主に海外の女性作家を紹介する特集。
小澤みゆきによる、13名の女性作家の(恋愛)小説の紹介文と、匿名の13名の恋愛エッセイが対になった構成で、海外作家と、現代を生きる〈わたしたち〉の恋愛観が響き合う内容。

アン・ブロンテ / ジーン・リース / マーガレット・ミッチェル / ゼルダ・フィッツジェラルド / ヴァージニア・ウルフ /ウィラ・キャザー / キャサリン・マンスフィールド / ルイーザ・メイ・オルコット / カーソン・マッカラーズ / アンナ・カヴァン / ヴィルヌーヴ夫人 / ルシア・ベルリン / アンネ・フランク

第3部 評論・随筆  恋愛を切り口に音楽、文学、映画などをレビュー。

「おれだってラヴソングは人並みに聴いてきた(四つのラヴソングとそのかんたんな解題)」imdkm
「デンマークのテレビ番組と作家トーヴェ・ディトレウセンの結婚生活」枇谷玲子
「海辺の歌と恋」雪田倫代
「芽吹くことなく死んでいく恋の種」李琴峰
「恋愛できない上方落語」神野龍一
「花は視線に復讐するーーIZ*ONEのカムバックに寄せて 」松本友也
「誰が「百合」を書き、読むのか」レロ/中村香住
「積読入門」根井啓
「延命するフェアリーテイル――実写映画『美女と野獣』における女性像」小澤みゆき

A5判140pages