山本美希「かしこくて勇気ある子ども」(リイド社)¥1800+tax
『Sunny Sunny Ann!』『ハウアーユー?』以来、6年ぶり長編作品。
第一子妊娠を診断された若いカップル。
夫は妻に寄り添い幸せなムードに包まれ帰宅する。
出産・育児情報をチェックし、着々とベビー用品を買いそろえる二人。
ある日、妻は、11才から子供の教育の機会を訴えてきたマララさんをはじめ世界で活躍する子供たちを紹介した本を書店でみつけ、生まれてくる子と未来に希望を感じる。
自分たちの子供も、賢く勇気ある子供に育ったら…子供に無限の可能性を未来を託していたそのとき、マララさんが凶弾に倒れる事件が起き、妻は動揺し、何かが狂いはじめる。
このまま子供が生まれていいのか、この世界に? 予定日がすぎても、子供が生まれる気配はなく、憔悴する妻は突発的に不安を爆発さえ暴走してしまう…
女性をテーマに描き続けてきた著者が見つめ直す現実。
web連載から、オールカラー、左綴じ横書きの新しい制作方法、スタイルにも取り組んだ作品。
巻末にパオロ・ラ=マルカの作品解説つき。
B5判変型 168pages