ミニコミ」カテゴリーアーカイブ

『精神病の本5』特集マンガ

精神病の本5 特集マンガ ¥315

 毎月、B4判のフリーペーパー「精神病新聞」を発行している、小林絵理子さんが、テーマをもうけて精神病新聞の別冊形式で出す「精神病の本」。
 5号目の特集はマンガで、精神病者を描いたマンガ(山田花子、大島弓子、TARGO、羽鳥ヨシュア、山岸涼子、華倫変、吾妻ひでお、つげ義春)をセレクトして、精神病の描き方や共感の度合いなどに関する私感をまじえたレビューを展開。
 精神科に入院・通院経験がある漫画家・三本美治氏に「精神病とマンガ」のテーマでインタビューしたり、『ブラックジャックによろしく』(精神科編)を精神病者の立場からコメントしたり、大島弓子先生へのファンレターを公開しています。
 また、甲野酉「鬱」、にしの「マチの音楽隊」の描きおろし寄稿も。
A5判32P

耽美文藝誌「薔薇窗」が15号目を迎えました

耽美文藝誌 薔薇窗XV (書肆菫礼荘)  ¥1260

編集・発行人である石川貴一さんの言葉を借りれば、「アドニス」を父に、「薔薇」を母に生まれた耽美系文藝誌。
 昭和の文芸同人誌の雰囲気を残す、活字っぽいフォントや字組、網点がかかった写真やデッサン。同人による創作だけでなく、折口信夫をモデルとした師弟間のい静かで激しい愛憎物語、塚本邦雄『聖・銃器店』論、アドニス総目次、短歌、などバリエーション豊か。
 一見地味ですが、文学と耽美をベースに編集人の美学を色濃く打ち出した雑誌です。
A5判 92P 限定100部

ガーリーな文芸リトルプレス”サプライズ”特別編集号「久坂葉子への手紙」

SURPRISE 特別編集号「久坂葉子への手紙」 ¥400

 神戸の名家に生まれ、幼い頃から芸術に親しみ、島尾敏雄の同人「VIKING」参加をきっかけに小説を書きはじめ19歳で芥川賞候補となり、コントや童話劇なども執筆しながら21才の大晦日飛び込み自殺によって人生を終えた久坂葉子。
 ピアノを弾き、たくさんの作品を書き、たくさんのお酒を飲みタバコをふかし、たくさんのボーイフレンドに囲まれながら走りぬけた美貌の人を、彼女の言葉を辿りながら、甦らせる。
 森茉莉や鴨居羊子などの特集を組むリトルプレス「サプライズ」の早川茉莉さんが、葉子の愛した、音楽、煙草、香水などのディテイルに暖かい視線を注ぎ、その魅力を伝えます。今回のは改訂版で、外国切手、オリジナルの栞、ハーブなどがおまけについています。
B6判 30P 限定200部。

注目の中年!? 雪見錦之助「中年巨人の星」

雪見錦之助「中年巨人の星」 ¥1995

 今年54歳になる注目の作家が登場! 雪見錦之助さん。時代ものから、ホームドラマ、スポコン、純愛ものまで、映画やアニメ、テレビドラマなど映像化を射程に構想したドラマを、自らノベライズして本にまとめています。
 リストラにあった後、30年ぶりに野球をはじめ、最高球速166キロのスピードボールを投げる45才・驚異の新人投手・読売三四郎。原監督率いる読売巨人軍にドラフト8位で入団、大活躍をするタイトル作(映画化想定作品)ほか、「生きていたインカ帝国の人」「ラブ・ストーリー お見合い」『女野獣オードリー・モンロー」「七並べのシンデレラ」「正義の味方 逆さ富士の錦ちゃん」などを収録。
 制作発表が行なわれた場合の席順の図や、舞台の立ち位置の図解なども、入っています。
A5判254P

レコードを売らないで本を売るレコードレーベル ノーディスクレコーズ

桑島由一×吉川佳図志×科学忍者村「ノーディスクレコーズベスト」 ¥1500

「神様家族」など代表作を持つライトノベル作家の桑島由一さんがクラフトワークばりのスローペースでもって、好みの作家の作品や、商業ベースにのらない小説をリリースするべく立ち上げたレーベル・ノーディスクレコーズ。そのコンセプトは、レーベル名がしめす通りレコードを売らないで本を売るレコードレーベル !
 これはレーベルが放つ、初のベスト盤。
  危険なバイトに手を染めた、詩人志望の無職のアル中のお話「鍵穴ポエム」、目がさめたら傍らにいたかわいい女の子、実は妄想夢想の産物だったりする彼女に翻弄されるチェリーボーイの物語「カントドリップ」、ローンで購入した核シェルターに一人こもり男の視線で壊れてゆく世界や外界の様子を綴る「シェルター」、文章の作法を逸脱した過剰な言葉のつらなりが?!な「壊死マシーン」など、3人の作家による短編6本がコンパイルされています。
新書版294P