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殆ど無い 02 特集・KKK 懐古の懐疑を解義する

殆ど無い 02

殆ど無い 02 特集・KKK 懐古の懐疑を解義する(東京因果帝国)¥800

 巻頭は、表紙も飾る日本をたのしくするポップユニット、あわたプロのグラビアとインタビュー。
特集の「懐古の懐疑を解義する」は現在の視点から20世紀のカルチャーを再定義しようという狙い。
ゼロ年代、テン年代と、小刻みに世代や時代を分類するようになった21世紀から、現在に通じる50年代以降の流行や現象を検証します。

具体的には、80年代に詩人としてデビューし、90年代には「ガガガ…」と絶叫し街を走りまわる集団パフォーマンスを行ない、最近は映画監督として評価される園子温。そのツィッターから、すでに削除されてしまったものも含めて「園子温語録50選」を紹介。また、高見広春(バトル・ロワイヤル)、滝本竜彦(NHKにようこそ)、中原昌也(マリ&フィフィの虐殺ソングブック)など、書かない(or書けない)ゼロ年代作家たちの、それぞれの軌跡とその背景についてを考察。ほかにも少女映画の巨匠?今関あきよし伝説など、20世紀カルチャーをリアルタイムに体験していない世代も体験した世代も、それぞれに楽しめる内容。

【目次】
日本をたのしくするポップユニット・あわたプロインタビュー/苑縁
~トレンド殺シガ平成ニ送ル~20世紀流行ノススメ/ジエンジ
50-80年代キチガイ盤レビュー/青木龍一郎
園子温語録五〇選/柴田慕伊
今はどうなんだ/サトウ
高見広春、滝本竜彦、中原昌也からみるスランプ史/kossetsu
グリコ・森永事件とAKB48の奇妙な関係/青木龍一郎
今関あきよし伝説/柴田慕伊
公衆便所五十三次 番外編・アクロバット排泄/小林毒
暗門/伊藤淳
マサカー映画批評/×田
たけうちんぐノンフィクション/竹内道宏
握手会文学『僕と珠理奈の5.8秒』/宮野真冬
ジュニアアイドル狂騒記/野口明裕
『たたかえっ!憲法9条ちゃんRemix』KKKメディアミックスVer./芝浦慶一
初恋解義/青木龍一郎

A5判122P

マンガ 福士千裕「せんねんとせんえん」

せんねんとせんえん

福士千裕「せんねんとせんえん」¥800

市場大介が編集したアンソロジー「素敵」や漫画同人誌「ハッシュマグ」などに作品を発表している福士千裕の作品集。

自身のサイトに発表した作品に、描き下ろしを大幅に加えて収録したものですが、編集にあたって新旧を組み合わされ、様々な断片が起承転結に関係なく、どこからでも読めてどこで終るともないような構成になっています。特にネームを作るわけでもなく、基本的に下書きすることなく1コマ描いてはつぎの1コマを考えて描くというような制作方法で、ボールペンやマジックを使った独特の線や質感、しかも絵とオノマトペの文字の線の質感も近く、すべての境界が溶け合ったような、これまでの漫画の文法を越境した不思議な作品。

同時期に発行された、「全感覚」に短編が収録されているほか、表紙も飾っています。

B6判102P

アート系自主雑誌『全感覚 TOTAL SENSE 2012 spring』

全感覚

「全感覚  TOTAL SENSE 2012 spring」¥420

美術家で、美術小冊子『appel』を発行し、同名のカフェ・ギャラリーを経堂で運営していた高橋辰夫さんが創刊した新雑誌。2010年に「全感覚派宣言」を発表して以来、美術展やライブ、出版を行ってきましたが、今後は年二回の予定で、この「全芸術」 を感覚的に漂う雑誌『全感覚』を発行の予定だそう。

1号では、3.11以降、あえてこの問題に直接言及する事から距離を置く佐々木敦に、その著書「未知との遭遇」とからめて、未知のものを含めた対象との向き合い方を尋ねる。かつて『appel』で佐々木敦インタビューを予定しながら発表の機会を逸した事もあり数年越しの企画の実現。また、常に変化し、自らの作品を分析し歴史に位置づける稀有なアーティスト中ザワヒデキにインタビュー。
【コンテンツ】
全感覚派宣言
福士千裕 漫画「もろ磯」+表紙
河田政樹「春の本・本の春」
佐々木敦インタビュー「未知と遭遇する時。」
あんまり 漫画「記憶しかない人」
二艘木洋行 アート
安永哲郎「春の音楽・春のわかれ」
中ザワヒデキインタビュー「美術家中ザワヒデキとは何者か」
クマリネ「全感覚マンガ」

A5判50P

創刊 BOOK5

BOOK5

BOOK5「ひとりでつくる、みんなでつくる」(トマソン社)¥500

「マンガ文献研究」の編集・発行人でもある松田友泉が、マンガ文献だけにおさまらないテーマやネットワークなど、様々なメディアに関する情報や記事を集めた“雑誌”形式のジンを創刊。特集は「ひとりでつくる、みんなでつくる」。雑誌をはじめるにあたって、先輩編集人たちにこのテーマをぶつけています。

<目次>
特集
ひとりでつくる、みんなでつくる
対談:『趣味と実益』平山亜佐子×『おてもと』猪俣貴寛
インタビュー:編集室屋上 林さやか
エッセイ:夏葉社 島田潤一郎「何もしたくない。」

連載
既刊新刊(鳩野恵介/栗山新)
松田友泉「食わず嫌いのマンガメシ」
左岸洋子「きょうも移動日和」
のむみち/切貼豆子「豆&のむの番台トーク」
小山力也「新刊屋ツアー・イン・ジャパン」
宇田智子「古本屋開店記」
南陀楼綾繁「献本は忘れたころにやってくる」

A5判横 32P

保光敏将・山川直人『慈善病院の白い病室で』

慈善病院に白い病室で

保光敏将・山川直人『慈善病院の白い病室で』(サイコロ堂)¥315

イラストレーター・保光敏将と漫画家・山川直人のカップリング作品集。
ブレヒト、菅原克己、山之口貘の詩にイラストを添えた保光敏将作品と山川直人のちょっとミステリアスな短編『花売り』が収録されています。
200部の発行でナンバーつき。

A5判16P

山川直人「不思議少女になりたい願い」も再入荷しました。