アート」カテゴリーアーカイブ

MONDO DC catalogue –Une internationale Sérigrafike

MONDO DC catalogue –Une internationale Sérigrafike ¥4000+tax

2020年2月から9月に、南仏のリゾート地セットのMusée INternational des Arts Modestes(MIAM)で開催予定だったLe Dernier Cri大回顧展の展示カタログ。
コロナのために21年1月末まで開催期間が延期となり1年におよぶロングランとなり、2020年9月現在も絶賛開催中。

90年代から、シルクスクリーン印刷を使った、グラフィックブックの編集・デザイン、印刷・製本を各国のアーティストと手掛けてきたLe Dernier Criが26年の活動の中で発表した400以上の本200以上のポスター類、5本のアニメ映像を総ざらいすると同時に、アンダーグラフィズムやオルタナアート系の出版、印刷や各地のアーティストとの交流を振り返る内容になっています。

展示の模様、Le Dernier Criが発行してすでに品切になってしまった過去の本の書影と中身の一部、ポスターなどが収録されているほか、評論家のXavier-Gilles Néretの解説などがついています。

A4判 256pages ハードカバー 赤ホイル箔押し、コデックス装

 

尾崎織女「世界の民芸玩具 日本玩具博物館コレクション

尾崎織女「世界の民芸玩具 日本玩具博物館コレクション」(大福書林)¥3000+tax

電鉄会社で車掌として働く青年、井上重義は、書店で斎藤良輔「日本の郷土玩具」を手にしたのをきっかけに、77年より、非番や休日を利用して、消え行く各地の郷土玩具を収集、自宅の一部に展示スペースまで作ってしまった。
コレクションは増え、サラリーマンが作った異例の私設博物館として話題になり、ついに「日本玩具博物館」と改称し、来場者の期待に応え、学芸員を迎え活動を本格化。
現在では世界160カ国、3万点を越える世界の民芸玩具コレクションへと成長した。

本書は同館の学芸員・尾崎織女が、コレクションの中から味わい深い玩具や装飾品などを選び、美しい写真とともにその誕生背景や成り立ちを紹介したもの。

木、土、木の実、麦わら、ヤシの葉、ヒョウタン、紙……身近なものを使った多様な表現を通して、世界の造形文化を旅します。
メキシコの陶芸の村で作られたアヒルの貯金箱、
イヌイットの作った骨のけん玉、
東欧や北欧の国々に伝承される翼を広げた木製の鳥。
時代に取り残され、消滅しようとしている民衆芸術に光を当てます。

民芸玩具に関するエッセイも収録。
企画・デザインはCOCHAEの軸原ヨウスケ。カバーをはずした表紙、目次、読者カード、どれも民芸テイストで愛らしい。

B5判変型糸かがり上製 160pages

ニコラ・レテリエ「ポケットコーンzine」と「ポケットコーンカード」

ニコラ・レテリエ「ポケットコーンzine」¥2273+tax

グラフィックデザインを勉強すべく留学のため来日したフランス人、ニコラ・レテリエNicolas Letellierは、自国のソレとは大分様相が違う日本のコーンに注目し、出歩く先々でコーンを探しては撮影するコーンコレクターとなりました。

犬の小便や駐車を禁止するコーン、水漏れを警告したり、私有地を知らせるコーン。
あるいは、ガムテで補強しまくったり、バリバリに割れながらも仕事を続けるコーンは別格扱い。

やがて彼は、収集したコーンの画像を、自身のデザインで、日本で人気のカードゲームのフォーマットに落とし込み、コレクションカード形式の作品にしたり、ロゴを使ったTシャツを作ったり、zineを制作しました。

ニコラさんによると、こんなに色や模様のヴァリーションが豊富でメッセージを書いたり貼って標識のように活躍し様々な役割を担ったコーンは、とても日本らしいのだそうです。

カードには、それぞれの名称と、発見場所とコーンの役割やレア度などの説明がついており、ジンはそれを大判で収録しています。全36枚。

それぞれのコーンにつけられた日本語のタイトルが秀逸です。
行止まり表示のコーンが膠着エントリーコーンだったり、四角錐型のコーンがピラミッコーンだったり。

A4判76pages (解説は英語と日本語。コーンの説明は日本語とフランス語)

このプロジェクトの趣旨の説明を裏面に載せた全コーンのプリント、
ロゴのステッカー、
ロゴTシャツを着用したモデルの写真、
ランダムに抽出されたカード1枚つき
Japanese/English/French

満身創痍、疲れたコーンもニコラさんの目にはすばらしい個性にうつる

伝統的、あるいは伝統的風?なコーン

ガムテでガシガシに補強されたコーンはスペシャルカードで四分割表示になっています

ロゴTもモデルを変えて何パターンか撮影したものがランダムに封入されています。



「ポケットコーンカード」¥4545+tax

カードになったニコラさんにコーンコレクション。36枚セット

市場大介 変則自主出版本「もう、帰らない」

変則自主出版本 市場大介「もう、帰らない」¥1364+tax

市場大介による、絵と漫画がミックスされた約4年ぶりの個人誌。

これまで版下入稿したいたものをデータ入稿に変えたそうで、コピー誌みたいなベタな感じやノイズがなくなり、いきなりクリアに。
と同時に、狂気や暴力を飲み込んでしまうような無表情の美女たちの静けさがひたひたと伝わってくるような。

前半は、切り抜きなどをコラージュした”脳内宇宙遊泳漫画「王将」より抜粋再構築&多分最後の漫画「白い道」”を収録。
因果な運命を背負った登場人物たちが錯綜し、美杖エズミもカメオ出演しています。

後半は最近の絵画作品と写真になっています。

A5判108pages

PEDES 012020 〜ノンジャンルにポエジー宿る作品を集めたリトル・マガジン 

PEDES 012020 ¥2273+tax

ともにアメリカ詩から影響を受けて、詩や小説を書くようになった二宮豊と田上友也の二人が編集する、ジャンルに関係なくアート、コミック、写真、詩、インタビューなどなど、ポエジー宿る作品を集めたニュー・リトル・マガジンPEDES (ペディーズ)。

それぞれの作品の個性を存分に引き出せるよう、グラフィック作品のみならず、テクストのページもカラー印刷で、挿画やグラフィックが組み合わせられています。

Contents
【poetry】
石田瑞穂「AO -PEDES創刊号に捧ぐ-」
左右社 詩への旅

【novel】
田澤敬哉「鳥打帽」

【photography】
やなかいずみ 「ここから見えるもの」
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【poetry】
宿久理花子「逢魔時」

【interview】
ARAM(illustration by REIMI)
instagram >>>

【graphic novel】
箕芳「帰り道」
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【poetry】
田上友也「人に」「寝癖」「靴紐」「チョコレート」「ヨーロッパ」

【poetry】
二宮豊「用水路」「LED」

designed by
山口英悟
山口真央

B5判94pages