2005. 4.      トップへ

  by Ayumi NAKAYAMA

●05.04.30 不忍ブックストリート
 深夜に帰宅してから徹夜で古本市に出す本を選び、値付けして、仮眠をとった後、不忍ブックストリートに出発のはずが、ちょっと仮眠を多くとりすぎて、集合時間に遅刻! 集合場所ではなく現場に直行。ばたばた店を出し、その場でスリップをつけたり、テイクアウトしてきた朝食を食べる。(が、勝手にスリップを現場で書いたり、飯を食べるのがいけないことをイベントが終わってから集合時にもらう説明書を読んで知った…)
 私の持ち場であるギャラリーKINGYOさんには4つのお店が出ていて、そのうちひとつ、ブックデザインブックショップさんは、通常の古本市場の価値観からタイトルや値段を見るに特別なものはないのだけど、実は一般の単行本でいながら装丁に凝った本ばかりを集めていて、ブックデザインに関する取材を重ねてきた津田さんだからこそわかる凝りようをそっと小さな封筒に入れて本に挟んであるので、買った人だけが装丁裏話や秘話を知ることができる仕掛けになっていたのでした。表紙の女の子のパンチラのパンツの淡い白色を出すために何度か刷りを重ねているとか、表紙のカバーが丸くくり抜かれているワケだとか…。
 ネットによって古本の相場や価値が均されていく一方で、こうした一日古本屋さんたちのそれぞれの価値の付け方や見所の提案はすごく面白いと思いました。
 イベント自体の仕掛けも面白く、谷中・根津・千駄木あたりの古本屋さんや書店だけでなく、ちょっと路地を入った雑貨屋さんやカフェやギャラリーも中継点に、何カ所にも分散して露店を出すことで、単に古本探しではなく、本を見てまわりながら、自然と町歩きが楽しめるようになっていました。谷中界隈は私もよく行くのですが、露店を周りながら路地を歩くことで、おいしそうな食べ物屋さんやすてきな花屋さんなどを発見して、改めて気づいたことがたくさんありました。漫画家の藤本和也さん手彫りのスタンプを各ポイントで押してもらえるスタンプラリーも行っていて、スタンプ集めのワクワクも知ってしまった。ただハンコを集めて歩くのがこんなに楽しかったとは…。
 本屋さんがあって、飲食店も雑貨店や洋品店などもほどよいバランスであちこちにある住宅街でいて、いろいろなネットワークや町作りの下地がすでにあるエリアだからできた、本と町をたのしむステキなイベントでした。

●05.04.29 露天商
 4/30(土)は谷中・根津・千駄木といった下町一帯の各所で、いろいろな人が蔵書を持ち寄って小さな露店をたくさん出す、町のイベント不忍ブックストリートが行われます。私もギャラリーKINGYOさんにて、自分の本を出します。出す本は、おおまかに芸能関係本が中心です。林家三平評伝とか志ん生伝、安藤鶴夫伝など、ちょっと渋めのもの出します。それから石原豪人先生の月光秘宝館も出しますのでお近くの方はぜひおいでください。 
 本の露天は100人くらいの方々が段ボールに本を入れて一箱本屋を開くので、何かしら掘り出しものや面白いものが見つかると思います。下町散策と本さがしを兼ねてどーぞ! どーぞ!

●05.04.28 美人幽霊画
 九段下の成山画廊に松井冬子さんの展示を観にゆく。日本画の技法でもって耽美的な幽霊画を描く、注目の若き美人絵師・松井さん。ユリやカラーがいけられ、和蝋燭が飾られた画廊はすごくよい香りにつつまれ、掛け軸の形で丁寧に描かれた数点の絵が展示されていた。源氏物語に登場する、嫉妬のあまりその気持ちが体を離れて霊となってしまう六条御息所をモチーフにした絵は、その髪の毛は天井を這う様を表していて、女の怨念のこもった細い髪がするする〜と走る様が面そう筆でリアルに描かれていてとても怖いです。夜の暗い沼や、花々の咲く水辺のような場所で御フィーリアのように横たわりながらその腹を開いて子宮などの臓腑をさらして恍惚とした表情を浮かべる女性など、美しくも恐ろしい世界が展開されていまいした。

●05.04.24 主の御名のもと
 昨年の森雅之さんの展示の際に予告していた、森さんが挿絵を担当された詩の本『恵みのとき 病気になったら』がようやく発売され、その出版パーティが開かれました。著者はカトリックの高円寺教会のイケメン神父・晴佐久昌英さんで、教会で記念パーティが開かれ、森さんも北海道から駆けつけられたわけです。
 この詩は、神父さんが、病人やその家族の気持ちに立ったのち、病気の苦しみを抱え込まずに、ときには自分の弱さを受け入れ、泣いたり甘えたりしながら、周りの人に感謝したり当たり前の日常の大切さに感謝しようといったことを優しい言葉で綴ったもので、宗教に関係なく、病気や苦しみを抱えた方の間にどんどん広まり、出版にいたったものです。
 全国から読者の方や教会関係の方が集まり、お祝いや感謝の辞が述べられました。ステンドグラスが美しい大きな礼拝堂で感動的なお話をきき、私も目頭があつくなりましたが、場所を階下の集会場の移しての交流の席では名刺がわりに縛り絵が描かれた月光秘宝館のDMを渡して交流をはかりました。
 タコシェに戻ると、豪人先生のご家族がおいでて、展示や本という形になってよかったとおっしゃてくださいました。そうしたご厚意を大切にするためにも多くの方に直接絵を見ていただいて、豪人先生の仕事の広さ、いろいろな妄想空想を楽しんでいただきたいです。

●05.04.23 月光秘宝館はじまり
 いよいよ、林月光展覧会『月光秘宝館』はじまり。いつも以上にたくさんの絵を展示しています。途中で少し増えたり、アレンジがかわるかもしれません。図録も間に合いました。色味も原画にとても近く仕上がりました。一段落して、図録の絵を眺めていると、自分で作った本だし、何度も見た絵ではあるけれど、その面白さから店の奥で一人で声を出して笑ってしまいます。展示をご覧になっていて、笑い出すお客様もいらっしゃるのでは…と思ったければ、お見かけしません。我慢せずに笑って大丈夫ですよ、今回は。

●05.04.14 パンツの中身の追究
 月曜日に入稿した豪人先生こと林月光先生の図録の校正が出て、その直しを入れ、再校が出て、チェックし、という作業を、宅配便では間に合わず、人がゆききして行ってましたが、この日に終了。あとは印刷に入ります。
 校正では、色の出具合を原画と比べてチェックして「とびすぎて、パンツの透け具合が足りないわね。もっと影を出してこの見えそうで見えない感じが出ないと…」と、ある意味プロジェクトXな意見を出しながら、色を直しました。そこで、図録、こだわり部分を少し---
●若い男のお肌の艶感を重視して紙を選んでみました。
●褌やパンツの中身が見えかけた透け具合を大切にしました。
●掲載された雑誌のモノクロの挿絵ではわかりにくいと思うのですが、先生は描線もペンとボールペン(黒と青色)を併用していることがあるので、四色でモノクロ画を収録した部分は、ある程度その風合いを残しつつ、タッチや色のギャップを調整しました。
などです。注文に合わせて描かれた月光先生の絵は掲載されるときの大きさ、紙質、印刷がそれぞれ違うので、それらを画集という統一された紙と印刷の中におとしこむ作業は、たいへんなんだと思いました。聖書の中の言葉に、古い葡萄酒は古い革袋に、というのがありますが、斤量があるよい紙を使うばかりがいいことじゃない、ザラ紙に印刷された絵はザラ紙に質が近い紙をわざと使うの効果的だと思いました(いままで、モノクロ部分を薄い紙にしたりしているのはコスト削減のためと思いがちでした…)。というわけで再録や復刻の方法についてもいろいろ考えるきっかけになった図録の作成作業でした。

●05.04.013 ポポタムの絵本屋さんオープン
 タコシェにミニコミ「harappa」を納品してくださっている、サワダさんと大林さんが目白に絵本のお店「ポポタム」(死んだ動物さえも、これからが腕の見せ所とばかりに、大胆な解体・縫合施術をして生き返らせたり、歩行困難を直せば後ろ向きにしか歩けなくしてしまうカバの名医はたまた迷医ポポタムの童話がその名の由来)をオープンしたので、行ってきました。
 お二人はもともと絵本紹介のペーパーを作っていて、その後、小さなお子さんを抱えるご近所の方たちと共同スペースを運営したり、さらにはミニコミ「harappa」を作り、共同体、こども、迷惑などテレビや新聞の問題以前の社会問題を独特の切り口でとりあげ、考えてきました。
 サブカル系の本が多いタコシェでは、異色のミニコミですが、たとえば子育てを考えながら、決して子供を持った人たちの共同体の中だけにとどまらない目配りがあってタコシェにも納品していただいます。
 結婚もしなければ、子供も産まず育てていないという私はお気楽な暮らしをしていて、産んだり育てている人たちをほんとうすごいと思うのですが、草の根運動とかミニコミ活動で、健康や子育をテーマにされると、どこか「私たちは当然の正しいことを主張しているんです」的なものを感じてめげてしまうこともがあるので、押しつけのない「harappa」や「ポポタム」に親しみを感じます。
 お店は絵本屋さんの部分とギャラリー部分があってお茶も飲めます。本屋さん部分にはお子さんにはちょっと毒な根本敬さんの本なども混じっているて私はホッとしました。床にラグマットが敷いてある部分があって、赤ちゃんや小さい子を休ませたりもできるので、子供が小さくてなかなかおでかけできないお母さんにもよいと思います。
 目白には、ほかにも貝の小鳥という絵本と木製玩具のお店があったり、cocodecoというステキな雑貨屋さんもあり、楽しいとこです。目黒もよいですが、目白もすてきです。

●05.04.011 早朝、余裕のひととき
 豪人先生こと林月光先生の本のデザインのあがりを待って、朝、データと出力見本を届ける。朝一で届けないとフェアに図録が間に合わなくなってしまうので、「ちゃんと間に合うかな…」とか「うっかり寝ちゃって届けるのが遅れたらどうしよう…」というプレッシャーや「朝のラッシュの電車に乗るのは嫌だな」という気持ちがわき起こり鬱々としましたが、一年に何回もないラッシュアワー体験を楽しむべく、サラリーマンな一日のはじまりを計画しました。まず、健康のためのジョギング、そして朝は喫茶店でモーニングを食べ、新聞でニュースのチェック…。てなわけで、徹夜あけですがブロードウェイビルのまわりを走って(!)、コーヒーショップに行ってトーストとコーヒーをテイクアウト、タコシェでネットのニュースをチェック…。サラリーマンの一日のはじまりを満喫する充実した時間。しかし、この時間が充実しすぎたためか、肝心のデザインのチェックやあがりの確認が遅れ(!)、その後、私は早朝のジョギング以上に汗を、さらには涙まで流すことになるのでした…。(印刷屋さんに半泣き状態で謝り、なんとか入稿)

●05.04.03 学芸会
 このホームページのトップでもCD-R「森の学芸会」をご紹介したことのある、clever cherryさんのライブを観に、高円寺の円盤へ。clever cherryさんは京都在住のハシモトカヨさんの一人宅録ユニットで、パスカル・コムラードとかクリンペライのようなおフランスのトイ・ミュージック好きならきっと好きになってしまうかわいい楽曲を作っています。で、ライブはいったいどんな風に演奏されるのかなと思ったり、何度かハシモトさんには納品でタコシェにもいらしていただいているのだけど、たまたま居合わせずお目にかかったことがないくてどんな方かしら、とも思っていたのでライブに行ってみました。
 ハシモトさんは笑顔のステキな音楽のお姉さんというかんじでピアノに弾いていて、ライブのときのサポートメンバー金子さんがアコーディオンを担当。そのふたつの楽器で、CD-Rに入っている曲を見事に演奏していて、学芸会みたいに楽しい雰囲気でした。

●05.04.02 ひょっとして私…?
 トレバー・ブラウンさんのフェア初日。タイトルは「サクラマニア」ですが、桜の開花より少し早めにフェアの方がはじまりました…。
 今回は、トレバーさんのお手製限定本“マニア”シリーズ第8弾の「サクラマニア」を記念して、本とそのオリジナルのイラストを中心に展示・販売を行いました。トレバーさんから桜の造花も一緒に預かって絵と一緒に飾って、ちょっとお花見気分を演出してみました。
 今回、トレバーさんはリアルタッチな線画をたくさん出しているのですが、私は勝手にそこに描かれている女の子のうちの3人くらいが私にたいへん似ていると思いました。もう、これは私じゃないか、というくらいに。丸くも四角くもない輪郭、一重まぶたに低い鼻、ようするに全く印象が弱いというか目立つ部分がない顔で、知り合いでさえも外で会うとまず私に気づかない、服装や髪型を変えれば声をかけても私だとわからない、そういう顔なもんで、アジア系の方と一緒にいると絶対にその国の人だと思われてしまう(中国人にも韓国人にもベトナム人にもなりました)、アジアンスタンダードな顔なのです。
 というわけで、トレバーさんの絵も、広く日本女性を描いたものなのかもしれません。

過去の日記
2005
05.01
05.02
05.03
04.12
04.11
04.10
04.09
04.08
04.07
2004
04.01
04.02
04.04
04.05
04.06
03.12
03.11
03.10
03.09
03.08
03.07
2003
03.01
03.02
03.03
03.04
03.05
03.06
02.12
02.11
02.10
02.09
02.08
02.07
2002
02.01
02.02
02.03
02.04
02.05
02.06
01.12
01.11
01.10
01.09
01.08
01.07
2001
01.01
01.02
01.03
01.04
01.05
01.06
00.12
00.11
00.9.10
00.08